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親和力
「親和力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
親和力の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乞食学生」より 著者:太宰治
直って詰め寄った。「へんな事を言い給うな。僕と、このかたとお茶を飲むのは、お互の
親和力の結果です。純粋なんだ。僕たちは、里見八犬伝に於《おい》て共鳴し合ったので....
「明暗」より 著者:夏目漱石
った。自分と気が合うという意味では叔父よりもずっと縁が遠かった。その代り血統上の
親和力や、異性に基《もとづ》く牽引性《けんいんせい》以外に、年齢の相似から来る有....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
も規則がないと同様に。茶はたてるごとに、それぞれ個性を備え、水と熱に対する特別の
親和力を持ち、世々相伝の追憶を伴ない、それ独特の話しぶりがある。真の美は必ず常に....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
社であると共に、町の神社で、町民の集団生活と接触するところに、その美しい調和力と
親和力が見られるのに対して、吉田の浅間社は、礎石をすえた位置が、町から幾分か離れ....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
て言えるかのようだ。」 「私が自覚して、一貫した観念を表現しようとした唯一の作は
親和力だろう。そのためあの小説は理解し易《やす》くはなったが、そのために善くなっ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
が、とに角少なくとも、科学的範疇では絶対にない。メタモルフォーゼ(転身=変態)や
親和力の観念あたりは、科学的想像と文学的想像との境界地帯に横たわっているだろう。....
「嫁入前の現代女性に是非読んで貰いたい書籍」より 著者:宮本百合子
“this freedom”その他、深く読むべきものが多いと思います。ゲーテの「
親和力」アンリー・ファブルの昆虫記のようなものもよい本です。 質問外のことです....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
母親に慰めを与えていることを意識しているのに気づき出した。それは僕にも覚えのある
親和力の一例に違いなかった。同時に又|現世を地獄にする或意志の一例にも違いなかっ....
「明暗」より 著者:岡本かの子
かした。 「ああいう能力に自信のある女はえて物好きなことをするものだ」 「男女の
親和力というものは別ですわ。夫婦になるのは美学のためじゃあるまいし」 批評まち....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
したが、御都合でいらっしゃいませんでしたね。その後あなたはおさわりなくおそらく「
親和力」の翻訳にいそしんでいられることと思います。その書物は私が心をひかれ、そし....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
があり、愛あるところにのみ運命の安定があったと考えられる。従って当時の婦人には、
親和力の向かうままに夫を変える自由があると共に、また身を委ねた男からいつ捨てられ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ゆる中道の真理であります。一家に在っては家族一同が無意識のうちに協力一致している
親和力に当りましょう。 もちろん、右は大体の原理で、実際の現実というものは、も....