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親子丼
「親子丼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
親子丼の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
い婦人にしても、顔面のない屍体を見ると食慾がなくなるだろうと考えて、当直は夜食の
親子丼の蓋をとった。 二箸、三箸つけたところへ、署外からジリジリと電話がかかっ....
「一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
らけになって来ると思って、ちゃんと着物を用意しているんだけれど……こないだ行って
親子丼をたべさせて来た」 姙娠のためにやつれ、また風邪でやつれながら、窪川いね....
「琴平」より 著者:宮本百合子
人は今日もやはりあくまで琴平流に徹底している。母と来たとき、食堂のようなところで
親子丼をたべた。たべたというよりも食べずにいられなかったのであったが、そのときの....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
がく、にゅうめん、冷そうめん、茶碗蒸し、小田巻むし、鰻蒲焼、海老|鬼殻焼、天丼、
親子丼、海苔佃煮、寄せ鍋、鯛ちり、牛鍋、かきどふ鍋、鳥鍋、鴨鍋、御寿司、御弁当―....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
コアを飲みながら、人げのないカッフェの中を見まわした。埃じみたカッフェの壁には「
親子丼」だの「カツレツ」だのと云う紙札が何枚も貼ってあった。 「地玉子」 僕は....
「日記」より 著者:宮本百合子
たところが、耳のきこえない本田の細君が、塩ッ辛いとうてい舌のちぢんで仕舞うような
親子丼をとる。おまけに間違えて一つ多く云いつける。いやだ。郡山へ着くと、大風で、....
「日記」より 著者:宮本百合子
兄、浅草の藤沢にゆく。十二時少し前英男来る。久しぶりでうれしく、うちでこしらえた
親子丼を幾杯もかえる。花を作ることに関連して、いろいろ面白いことを云った。例えば....
「美味放談」より 著者:北大路魯山人
たら、しまいには少しいやになったね。 朝鮮時代の食い物で今でも覚えているのは、
親子丼の味だね。僕は当時これでも書家をもって立っていたんだが、職務は軍属であって....
「俗臭」より 著者:織田作之助
十銭の千日前の安宿に移った。うどん屋の二階に居れば、階下の商売が商売故、たまには
親子丼、ならいゝが酒もとる。借りの利くのを良いことにして量を過すのがいけないと思....