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親愛
「親愛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
親愛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
田と顔を合せると、浅草へ行こうというじゃないか? 浅草はあんまりぞっとしないが、
親愛なる旧友のいう事だから、僕も素直に賛成してさ。真《ま》っ昼間《ぴるま》六区《....
「路上」より 著者:芥川竜之介
う云う人間なんだ。それだけはどうか呑み込んで置いてくれ。――じゃ失敬しよう。わが
親愛なる安田俊助《やすだしゅんすけ》。」
大井は妙な手つきをして、俊助の肩を叩....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ありませんが、この指揮の形式は西洋の傭兵時代に生まれたものと考えます。刀を抜いて
親愛なる部下に号令をかけるというのは日本流ではない。日本では、まあ必要があれば采....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
氏よりももっと重かった筈の彼以外の重量――人間なら二人の大人だ。そうだ。深谷氏の
親愛なる二人の同乗者――それも、恰度その個所で船から降りてしまったのだ。つまり白....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
かと思った。彼等を上官として、その下に服従して行くことができるかと思った。尊敬も
親愛も何にも感じていない彼等に、その命令に従うのは、服従ではなくして盲従だと思っ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
ーになった。噂によれば夏目漱石先生が津田青楓氏を師友として居た以上K氏と麻川氏は
親愛して居るのだそうだ。K氏は、頭を丸刈にしたこっくりした壮年期に入ったばかりの....
「火星探険」より 著者:海野十三
だろうと思ったそうだ。 それはさておき、山木はここで火星人に対し一つ敬礼をして
親愛の情を示したいものだが、さてどんなかたちをして見せれば、火星人たちはそれを敬....
「火薬船」より 著者:海野十三
ですか」 竹見には、英語がよくよめない。手紙は、英文だった。 「こういうんだ“
親愛ナル竹ヨ。俺ハ復讐ヲスルンダ。コノ手紙ヲ見タラ、オ前ノ船ハスグニ抜錨シテ、港....
「東京要塞」より 著者:海野十三
ざ積んで、日本まで廻航してくるという報道であった。 「本国政府は、この機に際し、
親愛なる日本国民に敬意を表さんがため、記念塔を特に一等巡洋艦マール号に積載してお....
「家庭愛増進術」より 著者:岡本かの子
わたくしは自分|達を夫とか妻とか考えません。 同棲する
親愛なそして相憐れむべき人間同志と思って居ます。そして元来が飽き安い人間の本能を....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
五月信子や筑波雪子の写真も座臥に用意して喜べる。こういう風に私は事々物々|総てに
親愛を見出すのである。 ◇ オモチヤの十徳 一、トーイラン....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
ぶつて出ると、たちまち国賊を見つけたような憎悪の眼を光らせたのは、だれでもない、
親愛なる同胞諸君であつたことを私は忘れない。もともと、服装は、実用的要求に幾分か....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
くなって彼に断り状を送りつけた。それには週末休日のゴルフと漁季の鱒釣りとには依然
親愛の情を持って御交際するが、その他の一切に関しては御交渉を絶ち度いという申出で....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
決せずに誰れに解決が出来ると言えるであろう。それよりなにより、又自分にとっては、
親愛なる三枝を冤罪から助け上げなくてはならぬ義務がある。自分は彼を絶対に信じる。....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
のだが、しかしよほどむずかしい。こんな病気はいちばん治りにくいのだ。自分にとって
親愛なすべてのものを避けながら、しかも利己的な、つまらない人々の中で生きなければ....