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親爺
「親爺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
親爺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
だ。彼|曰《いわく》、是非僕の制服を借りてくれ給え、そうすると僕はそれを口実に、
親爺《おやじ》のタキシイドを借りるから。――そこでやむを得ず、僕がこれを着て、聴....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
たいと思います。
この夏期学校に来ますついでに私は東京に立ち寄り、そのとき私の
親爺《おやじ》と詩の話をいたしました。
親爺が山陽《さんよう》の古い詩を出してくれ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ます」 実をいうと、その頃僕は「深夜の市長」疲れをしていた。最初は唯のルンペン
親爺だと思って気軽に交際っていたが、その後、彼の後についてゆくと、あちらからもこ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
は! やい、その女、貴様は小男の娘だろう。そして、猫女とは貴様のことだな。貴様は
親爺と同じ服のなかに入って、われわれをさんざんおもちゃにしやがった。やい、木戸、....
「火薬船」より 著者:海野十三
夫は、竹見の相棒だった。年齢のところは、竹見よりもそんなに上でもないのに、まるで
親爺のような口をきくくせがあった。この二人の口のやりとりこそ、はなはだらんぼうだ....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
るものなら、帯刀自身で出馬してもらいたいものであると思った。それにしても、あの狸
親爺め、よく五年で捜索打切を声明したものではある。…… 「うん、こいつは読めた。....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
せぬに、豪い騒動が起ったのは、喜太郎様の嫁御がまた臨月じゃ。 御本家に飼殺しの
親爺仁右衛門、渾名も苦虫、むずかしい顔をして、御隠居殿へ出向いて、まじりまじり、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
歳位でもあったでしょうが、夙に女房に先立たれ、独身で立ち働いている、至って忠実な
親爺さんでした。三浦へも所中泊りがけで訪ねてまいり、よく私の愛馬の手入れなどをし....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
黄いろい辮子を引掴む機会が来るとその人はまず彼に言った。 「阿Q、これでも子供が
親爺を打つのか。さあどうだ。人が畜生を打つんだぞ。自分で言え、人が畜生を打つと」....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
先生に来ていただいたから、見てもらいな」 「ああそうですか」 実際わたしはこの
親爺が首斬役であるのを知らずにいるものか。脈を見るのをつけたりにして肉付を量り、....
「薬」より 著者:井上紅梅
入った。閉め切ってある門に靠れて立っていると、身体が少しひやりとした。 「ふん、
親爺」 「元気だね……」 老栓は喫驚して眼を※った時、すぐ鼻の先きを通って行く....
「おびとき」より 著者:犬田卯
」 「この煙草は安ものだから、いくら喫んでも頭がすっきりしてこねえ。」 「でれ助
親爺め、仕事は半人前も出来ねえくせに、口ばかりは二人前も達者だ。五十銭三十銭の村....
「瘤」より 著者:犬田卯
出めえ。」 「改革しなくちゃ駄目だ、あれでは……」と言ったものがある。すると森平
親爺は、 「改革もへっちゃぶれも、もう出来るもんか。県連の方から融通受けた金の利....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
椎の山奥で作ったと云う水密桃だの梨だの葡萄だのを市場――筆者の父は青物果実問屋の
親爺であった――へ持って来られていたのをよく知っている。その頃久作さんは農民であ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
の方から、女たち七人ばかりを、頭痛膏を貼った邪慳らしい大年増と、でっくり肥った膏
親爺と、軽薄らしい若いものと、誰が見ても、人買が買出した様子なのが、この炎天だか....