観世流[語句情報] »
観世流
「観世流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
観世流の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
範と共にこの家系の末に当っているのであるが、同時にその分家である今一軒の梅津氏は
観世流の藤林家と相並んで藩公黒田家のお抱えとなり、邸宅と舞台を薬院|中庄に賜わり....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
ようなもので、写実的要素やキワドイ変化の手法を多く取り入れられているようである。
観世流は以上の如く変化して来た能楽に、又一転期を劃したもので、部分的にも全体的に....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
旧派である。青菱氏は松山では旧家と称する売薬商で、これも旧派たるは勿論だが、外に
観世流の能楽も学んでいて、郷里では多くの人に知られていた。それから若手では村上|....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
声の練磨をするのであった。 彼は本来からいう時は、観世の家からは勘当され、また
観世流の流派からは、破門をされた身分であった。でもし彼が凡人なら、そういう自家の....
「声と食物」より 著者:宮城道雄
いつも、ビフテキを食べられるということを聞いた。また私の奉職している音楽学校で、
観世流の家元とよくお目にかかることがあるが、観世氏は非常に大事なお能のある前には....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
り変らないようであった。 もともと「花がたみ」の能には小面、孫次郎を使うので、
観世流では若女、宝生流では増という面を使うのであるが、わたくしは、以上の考えから....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
相手にし、あるいは寒中、深夜、野原に出て寒げいこを行い、また謡曲がよいというので
観世流を習ったりして声を練った結果、現在の声となった。これらの鍛練は大きな声と持....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
は皆《み》な天国に遊びし心地《ここち》せしが主人公もまた多年の嗜《たしな》みとて
観世流の謡曲|羽衣《はごろも》を謡《うた》い出しぬ。客の中には覚えず声に和して手....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
述べえないが、久保氏の手がけた伊賀の上島家文書中の能面覚エやら観世系図によると、
観世流の始祖、観世|清次の母は、楠木正成のごく近親な者で、姉か妹かは不明だがとに....