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「角上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

角上の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
なか深く頭に入っている。……いわばまあ、上っ面の浮かれに過ぎないのだけれど、兎に角上っ面で熱心になっていた。一寸《ちょっと》、一例を挙げれば、先生の講義を聴く時....
」より 著者:島崎藤村
かも知れません」 一夜の出来事は、それに遭遇った人々に取って忘られなかった。折角上京したお種も、お仙を連れての町あるきは可恐しく思われて来た。河の見える家に逗....
田舎教師」より 著者:田山花袋
言って、自分の田舎寺に隠れた心の動機を考えて、主僧は黯然とした。 「世の中は蝸牛角上の争闘――私は東京にいるころには、つくづくそれがいやになったんですよ。人の弱....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
来たが、後、輪の大きい大八車で引く様になり、今は簡易な荷車になった。彼の村では方角上大抵四谷、赤坂が重で、稀には麹町まで出かけるのもある。弱い者でも桶の四つは引....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
的ではなしにおのずから決った職業ユニフォームのようなものだ。併し学生の制服は兎に角上から制定されたものだ。職業ユニフォームで上から制定されたものは、第一に軍人で....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
を言いながら、ガツガツと喫《た》べ出したが、飯は未だ食慣《くいな》れぬかして、兎角上顎に引附《ひッつ》く。首を掉《ふ》って見るが、其様《そん》な事では中々取れな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、経済と開拓とを主とする穏健説の由。 方今、日本に於ては朝幕と相わかれ、各々蝸牛角上の争ひに熱狂して我を忘れつつある間に、東北の一隅にかかる大経綸策を立つる豪傑....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のうら風ものさびしい、この地上を吹かれ吹かれ、流され流され行く人生――そこに蝸牛角上の争いはあるけれども、魚竜ついに天に昇るのかけはしは無い、纔《わず》かに足を....
富岡先生」より 著者:国木田独歩
士から一|通の書状が村長の許に届いた。その文意は次の如くである。 富岡先生が折角上京されたと思うと突然帰国された、それに就て自分は大に胸を痛めている、先生は相....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ょうが、その間に、家の大半をあけわたすための片づけをやる由です。 達治さんが折角上京するのに、ガタついて気の毒ですが、それでも妙にせまくるしく暮すようになって....
老狸伝」より 著者:佐藤垢石
の軍勢は氏政従臣松田尾張入道、同左馬助、大道寺駿河守、遠山豊前守、波賀伊像守、山角上野介、福島伊賀守、山角紀伊守、依田大膳亮、南條山城守など三万余騎。 これに....
食道楽」より 著者:村井弦斎
を教育すると威張っている先生もある。文学界の人は殊《こと》に何事も感情任せで蝸牛角上《かぎゅうかくじょう》の争《あらそ》いをしているから文筆を以て天下に貢献する....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
主張して、毎日、毎日、ああやって騒動をしているのじゃ。雨が降ろうが、風が吹こうが角上の闘争は年中のことじゃ。わしらはあまり珍らしくないので、気にも止めないが、初....