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角度
「角度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
角度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
れた壁の上に大きい影が一つ映《うつ》っていた。しかし影の持主は覗《のぞ》いている
角度の関係上、どうしても見ることは出来なかった。ただその大きい目前《もくぜん》の....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
鼻を実際以上に短く見せる方法である。これは人のいない時に、鏡へ向って、いろいろな
角度から顔を映しながら、熱心に工夫《くふう》を凝《こ》らして見た。どうかすると、....
「或る女」より 著者:有島武郎
ていた。赤いガラスをはめた檣燈《しょうとう》が空高く、右から左、左から右へと広い
角度を取ってひらめいた。ひらめくたびに船が横かしぎになって、重い水の抵抗を受けな....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
濃い吹雪の幕のあなたに、さだかには見えないが、波の背に乗って四十五度くらいの
角度に船首を下に向けながら、帆をいっぱいに開いて、矢よりも早く走って行く一|艘の....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
は天界を果から果まで遊行する彗星が、その稀れなる光を投げた。或る時は地球の地軸が
角度を変えた。それらの有らゆる力はその力の凡てを集めて私の中に積み重っているので....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
な値を出しているのである。ポセイドニオスは水時計の助けを借りて太陽の直径を測り、
角度にして二八分という値を得、それから長さに換算して地球半径の七〇倍を得ている。....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
だった。 儂達の戦闘第十三戦隊の三機は、幾度となく母艦の滑走甲板から、空中へ急
角度に舞いあがって、敵機とわたり合い、軽巡の戦隊を脅かした。儂達の戦隊の活躍は、....
「海底大陸」より 著者:海野十三
いいのです。あとは月と地球の距離がわかっており、また地球から影の両端を見たときの
角度がわかりますから、あとは三角法を使って楽に計算できるのです」 「なるほど、な....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
もしろいのは、みんなの座席が、重力の方向に曲がっていることだ。艇は殆ど垂直に近い
角度で上昇しているので、座席が固定していると、体が横になってしまって自由がきかな....
「橋」より 著者:池谷信三郎
しっかりと寄り添うようにして、睦しげに取り残されていた。 ZIG・ZAGに急な
角度で建物の壁に取りつけられた非常|梯子を伝って、彼は夢中でシイカを抱いたまま走....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、その点に於て何の相違もない。ポーロとペテロは同一の真理を説き乍ら、必然的に別の
角度から之をのぞいている。どちらの説く所も虚偽ではないが、しかしどちらも真理の一....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
くらいまで行けば芝居などどうでもよくなつてくる。ただいろいろに動いて、いろいろな
角度の美しさを見せてくれればこちらは彫刻を見ているような気持ちで結構たのしめるの....
「作画について」より 著者:上村松園
ったものです。 その時代によって好みが移ってくるが、いろいろな画材をいろいろな
角度から勉強し得たことは結局自分にとってこの上もないよい体験であったと思っていま....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
る、特に官職に対して謙屈な土地柄だから、閣翁は、衆に仰向けに反らしたちょうど同じ
角度に、その頤を臍に埋めて、手を垂れた。 「――間違うても構わんです。あんた方の....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
爪先あがりのかんかん照りの坂道を「丁度張物板を西日に向って立てかけてあるのと同じ
角度に於て太陽に向って居る」と云い、又尖端的な世界にあっては清潔第一、垢が禁物で....