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「角灯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

角灯の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
松江印象記」より 著者:芥川竜之介
きものではない。 自分は、この盂蘭盆会《うらぼんえ》に水辺の家々にともされた切角灯籠《きりこどうろう》の火が樒《しきみ》のにおいにみちたたそがれの川へ静かな影....
地図に出てくる男女」より 著者:吉行エイスケ
って築かれた南京路のペーブメントは要撃された。永安公司の屋根の上の星が南京玉の八角灯のように騒乱の巷に輝いていた。 機関銃の音が静寂を破って響き渡るたびに人々....
青年」より 著者:森鴎外
めているうちに、公園で十一時の鐘が鳴った。巡査が一人根岸から上がって来て、純一を角灯で照して見て、暫く立ち留まって見ていて、お霊屋の方へ行った。 純一の視線は....
黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
だいている考えのまちがっていることを納得させてやろう――と心に決めたのであった。角灯に火をつけて、我々一同は、こんなことよりはもっとわけのわかった事がらにふさわ....
少年探偵長」より 著者:海野十三
と、隅っこのところへ手をのばして、ごそごそやっていたが、やがてその手が、船で使う角灯をつかんできた。彼はマッチをすって、それに火をつけた。この場所にはもったいな....
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
らりと探るように見てから、私の言うことを聞いた。そう遠くないところに一人の巡査が角灯を照らしながらやって来た。それを見ると、私の訪問者はぎょっとして一そう急いで....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
降用の梯子《はしご》が底の泥中《でいちゅう》に三尺も没することは珍しくなかった。角灯はガスのためによく燃えなかった。気絶した者を時々運び出さなければならなかった....
作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
。命知らずの強盗として裏面に暗い生活を送っておった。彼は蝋燭を短く切って、小さな角灯の中に入れて歩いた故に燭台の必要がなかった。嗅煙草は、最も強暴な仏蘭西の犯罪....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
踏み上って窓を閉め、窓掛けを下した。レストレードは二本の蝋燭をともし、また巡査は角灯の覆を取ったので、私はようやく犯人の顔をよく見ることが出来た。 その向き直....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
された珈琲店や、劇場の入口などの傍を通り過ぎて、市門の一つへと。そこの衛兵所の、角灯を持った兵士たち。「免状だ、旅行者たち!」「ではこれを御覧下さい、お役人さん....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
りました。 マルコはパンをやく火をこしらえたり牛や馬にのませる水をくんできたり角灯の掃除をしたりしました。 みんなの進む所は、どちらを見ても広い平野がつづい....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ジ》にゴム靴という、はなはだ簡便な装《いでたち》をした吃《どもり》のガイヤアルの角灯《ランテルヌ》を先登にして「|尖り石《ピエール・ポアンチユ》」のホテルを出発....
」より 著者:神西清
をしたり、なんの思い煩うこともなく、静かに余生を送っていたろうに。…… 庭先へ角灯を二つつけた箱馬車がはいって来た。それから三頭立ての大きな橇がはいって来た。....