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「角逐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

角逐の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「享楽座」のぷろろぐ」より 著者:辻潤
て 享楽座の舞台に登場するのである 畢竟 彼の「市場価値」は 正に見物の好奇心と角逐するであろう ボオルとブリキの「平和博」が 腐れ弁天の池に吸い込まれ 山師の....
運命」より 著者:幸田露伴
を言えば、欧陽少卿、蘇長公の輩は、姑らく置きて論ぜず、自余の諸子、之と文芸の場に角逐せば、孰か後となり孰か先となるを知らざる也。今|此説を為す、人必ず予の過情を....
読書法」より 著者:戸坂潤
しく運賃の安い精密機械の部分品製造などが、最も適当であり、日本の工業をして世界と角逐させる道は之をおいてはないし、戦時に於てもこの形なら少しの動揺も蒙らずに済む....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
あったようである。優雅と滑稽、貴族的なものと平民的なものとの不規則に週期的な消長角逐があった。それが貞門談林を経て芭蕉という一つの大きな淵に合流し融合した観があ....
北氷洋の氷の割れる音」より 著者:寺田寅彦
に貢献すると同時に、他方ではまた他の科学国と対等の力をもって科学的な競技場上に相角逐しなければおそらく一国の存在を確保することは不可能になるであろうと思われる。....
蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
の顕著な事実に気がつく。それは、多くの場合に二つか三つの昇降機がほとんど並んで相角逐しながら動いている場合が多いということである。理想的には、たとえば三つの内の....
錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
る。つくづく見ていると、この紙片に魂がはいって、ほんとうに二匹の獅子が遊び戯れ相角逐しまた跳躍しているような幻覚をひき起こさせた。真に入神の技であると思って、深....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
もただのけんかではなくて、やっぱり彼らの種族を増殖するための重大な仕事に関係した角逐の闘技であるらしく思われる。 あまりに突飛な考えではあるが、人間のいろいろ....
巴里のむす子へ」より 著者:岡本かの子
うにそうなのか。 私が訊いたのは何も背丈けのことばかりではない。西洋人に伍して角逐出来る体力や気魄に就て探りを入れたのである。 「むすこは巴里の花形画家で、お....
ある幻想曲の序」より 著者:寺田寅彦
まる。 いずこともなくニンフとパンの群が出て来る。眩しいような真昼の光の下に相角逐し、駈けり狂うて汀をめぐる。汀の草が踏みしだかれて時々水のしぶきが立つ。やが....
戯作者」より 著者:国枝史郎
を求めて行った。これは手錠に懲りたからでもあるが、又馬琴の大才を恐れ、同じ方面で角逐することの、不得策であることを知ったからでもある。 その馬琴はそれから間も....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
のには、とかく大智奇才が多い。……南に藤波友衛、北に仙波阿古十郎。近来、たがいに角逐競進《かくちくきょうしん》することは、すでに上聞《じょうぶん》に達している。....
和算の社会的・芸術的特性について」より 著者:三上義夫
時は対抗の態度も現われないでは済むまい。しかし学科課程上の西洋数学の採用は世界の角逐場裏に出て、科学の力で世界と争わなければならぬという状態になったので、軍事や....