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角髪
「角髪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
角髪の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日輪」より 著者:横光利一
労と饑餓の苦痛が現れていた。彼は這いながら岩の上に降りて来ると、弓杖ついて崩れた
角髪をかき上げながら、渦巻く蔓の刺青を描いた唇を泉につけた。彼の首から垂れ下った....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
意嚮は似ているが、この方には類想のものが多い。また、「母刀自も玉にもがもや頂きて
角髪の中にあへ纏かまくも」(同・四三七七)というのもある。 ....
「「奈良」に遊びて」より 著者:宮本百合子
》になって思いは過去へ過去へと馳せて行くのでした。暫し想いを凝らせると、あの髪を
角髪《みずら》に結んだ若い美しい婦人が裳裾を引きながら、目の前を通るように覚える....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
から花へ飛び廻わる――斯う云ったような長閑な景色は至る所で見られました。 髪は
角髪衣裳は振袖、茶宇の袴に細身の大小、草履を穿いた四郎の姿は、天の成せる麗質と相....
「宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
られ、夜になると長者の室へ引き出されて、切燈台の用をさせられました。それは頭髪を
角髪にして左右の耳の上に束ねた頭に、油をなみなみと入れた瓦盃を置いて、それに火を....