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解放す
「解放す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
解放すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
迫る運命を男らしく肩に担《にな》い上げるために、お前たちは不思議な運命から自分を
解放するために、身にふさわない境遇の中に自分をはめ込むために、闘った。血まぶれに....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
こそミルキ国第一の英雄だ。彼は性欲をさらにスポーツ化し、人間を新しき自由の世界に
解放するために、性の束縛から逃れることを考えついたんだ。もうわたしは、必ずしも永....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
つまり秀頼よりの増封の要求の理由を反駁したのである) 二、媾和以後浪士は、速かに
解放すべきに、却て多数の浪士を招集せしは何故ぞや。 三、城中戦備を整うるを以て、....
「女性の不平とよろこび」より 著者:岡本かの子
保たなくてはいけない、これは理屈より審美的立場から云うのです。で、如何に、挙措を
解放するにしても、常に或程度の収攬を、おのずから自分の上に忘れてはいけません。 ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ら愛する世話女房が、あちこちに発見される。 無論死は直ちに彼女を奴隷的苦境から
解放する。彼女の方では上昇し、之に反して良人の方では下降する。が、愛の絆はこれが....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
ないというのは、社会の欠陥であって、むしろやむを得ない悲惨事である。婦人を本当に
解放するということは、家庭から職業戦線へ
解放することではなくて、職業戦線から解放....
「いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
私はそこに区別をつけて、一切の悲しむべき習癖からわれわれを、特にわれわれの子孫を
解放する手段だけは講ずべきであろうと思う。 日誌の記録によつて一応過去を過去と....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
とによってのみ救いを求めようとするネオ・デカダニズムの文学であろうか。サルトルは
解放するが、救いを求めない。 いずれにしても、自然主義以来人間を描こうという努....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
きであります。 が、人工心臓に人工肺臓を附着せしめて、肺臓を瓦斯交換の仕事から
解放するときは、ここに一種の珍らしい現象が起るであろうと私は考えたのであります。....
「審判」より 著者:カフカフランツ
さらさなくてはならなくなり、その結果は、後になれば自分の身を完全に、また最後的に
解放することになるはずではあるが、これをうまくやるためには、どうしてもしばらくは....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。
大した為事をしたと云うことは、
積荷を見れば分かるのだ。
自由な海は人の心を
解放する。
思案なんぞを誰がしているものか。
なんでも手ばしこく攫むに限る。
肴....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
私らは死線を越えて徹底的に戦う積りであります。私らは、大阪市をこの煤煙の圧制より
解放するために死も辞するものではありません。 ……それでなくても、肺病で殺され....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
ったのであろうか。 実に、児童等をして、交通危害に関する恐怖より、一時なりとも
解放することは、彼等の身心の発達上に及ぼす影響こそ真に大でなければならぬ。 今....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
て抱擁し、その三百頭ことごとくを懐胎せしむる。そうして、ようやくにしてハーレムを
解放するのである。 成牝の体臭。 想像だも及ばぬ生きた「被服廠の死屍」さなが....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
臣民として何ら区別のないものとなっているのである。しかも世間はなおその圧迫を全然
解放するに至らず、帝国民中五十分の一にも相当する多数の同胞を不遇の地に放置するこ....