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「解禁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

解禁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
火の鳥」より 著者:太宰治
青年は、 「たしかですか?」蒼《あお》ざめていた。 「もう、五六日したら、記事も解禁になるだろうと思いますが。」善光寺は、新聞社につとめていた。 さちよは、静....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に変わるであろうとの先入主となった疑念にでも囚われたものか、本山盛徳は御停止木の解禁なぞはもってのほかであるとなし、木曾谷諸村の山地はもとより、五種の禁止木のあ....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
岸にも現れず、二子に赴いても網一つ打つことならねば、江戸ッ児には酷い辛抱ながら、解禁の日よりは河岸にも籠をつむことあり、それまで幅を利かしていた秩父もの、国府津....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
る。 蔵王山の行者が、峰の精進をすましての第一の下立ちが、此高湯だとすれば、麓の解禁場が上ノ山に当るわけである。其ほど繁昌して居て、亦年久しい湯治場だろうのに、....
釣り師の心境」より 著者:坂口安吾
ら、三好の家も私の居た家も、洪水に流れて、何もなくなっていた。 六月一日の鮎の解禁日に大いに釣ろうというので、三好達治は釣り竿の手入れに熱中していた。橋の上か....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
方なく、この由を天鬼に告げると、 「アッハッハ。なんとか口実をつけて二十一周忌の解禁をごまかされては大変だ。なんでも志呂足の云う通りになっておれ。お前もまわりの....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
この事件をお話しするには、大きな石がなぜ動いたか、ということから語らなければなりません。 終戦後は諸事解禁で、ストリップ、女相撲は御承知のこと、その他善男善女の立ち入らぬところで何が....
貞操問答」より 著者:菊池寛
しいような気がして、しずかに母の顔を見返した。 この四、五年来、金輸出禁止とか解禁とか、再禁止とか、あんなに騒ぎがあって、金の値上りについての新聞記事だってい....
博物誌」より 著者:岸田国士
先に根負けするのだろう。 さては、いよいよ、かからないな。おおかた、今日が漁の解禁日だということを御存じないと見える。 La Baleine コルセットを作....
慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
されるまでは、この事件に関する新聞の記事を差止められていたが、あしたからは差止め解禁となって何でも自由にかけると田島さんは大得意なり。記事差止めが解除となれば、....
想い出」より 著者:佐藤垢石
流しをやっているのと、職業漁師が友釣りとゴロ引きをやっていた。 六月一日の鮎漁解禁日がくると、引き続いて毎日出かけた。利根川式の鈎合わせで釣ると並んで釣ってい....
香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
中で躍動する感触は、釣りした人でなければ知り得ない境地である。 六月一日の鮎漁解禁に、白泡を藍風に揚げる激湍の岩頭に立って竿を振る人々が、昨年よりも一層数を増....
利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
そういう性質の流水であるから、東海道の諸川や、栃木、茨城方面の川が、六月一日の解禁日から、もう盛んに友釣りに掛かるというのに、利根川の鮎は早くても七月に入らな....
」より 著者:佐藤垢石
にある。私は、ここで四、五日の間、心ゆくばかり鮎の友釣りを楽しんだ。六月はじめの解禁早々ではあるけれど、大きな姿の鮎がまことに数多く釣れたのである。 その年の....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
いもかけないらしかった。現にその当時わたしも新聞社の編集局にいたのであるが、この解禁はまったく不意撃ちであった。わたしばかりでなく、関直彦氏や塚原渋柿園氏なども....