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触点
「触点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
触点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ものと思わなければならぬ。
又
一体になった二つの観念を採り、その接
触点を吟味すれば、諸君は如何に多数の※に養われているかを発見するであろう。あらゆ....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
においては全く同一だ。河上氏がそうであるごとく、ことに私は第四階級とはなんらの接
触点をも持ちえぬのだ。私が第四階級の人々に対してなんらかの暗示を与ええたと考えた....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
―だがこの全く別な秩序界の間の、体系的な関係は何か。両者が無関係でなくどこかに接
触点があるということと、この接触が体系的に明らかであるということとは別だ。この意....
「断水の日」より 著者:寺田寅彦
てもほんとうでないらしい。ほんとうなら白金か何か酸化しない金属を付けておくべき接
触点がニッケルぐらいでできているので、少し火花が出るとすぐに電気を通さなくなるら....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
鉄針と竹針とによる音色の相違はおそらく針自身の固有振動にも関係するだろうしまた接
触点の弾性にもよるだろうが、これらの点を徹底的に研究すれば今後の改良に関する有益....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
あったのである。 とうとう前歯までがむしばまれ始めた。上のまん中の二枚の歯の接
触点から始まった腐蝕《ふしょく》がだんだんに両方に広がって行って歯の根もとと先端....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
範な諸問題の間に随分の開きがあるにも拘らず、意外に卑近な処に二つのものの直接な接
触点があることが判る。と云うのは、二つのものはどれも「面白い」かどうかという一つ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
だから、そのア・ラ・ミカドなこと宛然移動日本倶楽部の観がある。めいめい社会への接
触点を異にしているために、ふだんは滅多に顔があわず、会っても社交的儀礼に終始する....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見晴らしの一眸《いちぼう》のうちに包むことができる。大見晴らしの大きさは、その接
触点に立つの大きさであります。 それはさておいて、今、月明を仰いでこの高原の薄....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
分の演じている役割にしか注意を払いたがらなかった。そしてその役割には、たがいに接
触点がほとんどなかった。それでモークは、ヴェールからかなり冷やかに取り扱われた。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の不思議な語法を研究し掘り深めてゆくと、ついには正規の社会とのろわれた社会との接
触点に達する。
隠語は囚人となった言語である。
人の思考力がいかに底深い所に....
「二科会その他」より 著者:寺田寅彦
て出ないのではないかを心配する。フランス人と日本人との心持のピッタリ接触し得る接
触点を示すものがマイヨオルのプラスティックであるかと思う。ロダンなどは、ほんとう....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
ているが、これもまた引用の価値がある。彼はいう、「科学と政策とはしばしば多数の接
触点をもっているとしても、政策と科学の範囲と輪廓とが同一であるのには、よほど多く....
「挿話」より 著者:徳田秋声
つ落ち著いてくると同時に、気持がくすぐったくなってきた。二十日ばかりのお絹との接
触点を振り返えると、今でもやっぱり彼女は謎であった。....
「それから」より 著者:夏目漱石
《な》めなければならない事になった。代助は、感受性の尤《もっと》も発達した、又接
触点の尤も自由な、都会人士の代表者として、芸妓《げいしゃ》を選んだ。彼等のあるも....