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「触込み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

触込みの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真田幸村」より 著者:菊池寛
近の百姓に命じてひそかに警戒せしめていた。 所が、幸村、父昌幸の法事を営むとの触込みで、附近の名主大庄屋と云った連中を招待して、下戸上戸の区別なく酒を強い、酔....
新世帯」より 著者:徳田秋声
ので、長い間苦労をさせられた。それから間もなく小野と懇意になった。会社員だという触込みであったが、覩ると聴くとは大違いで、一緒に世帯を持って見ると、いろいろの襤....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
正元年 八月十四日) 葬式 一 午前十時と云う触込みなので、十一時に寺本さんの家に往って見ると、納屋と上塗せぬ土蔵の間の大きな....
南地心中」より 著者:泉鏡花
それ女大名の信長公でさ。鳴かずんば鳴かして見しょう、日中に時鳥を聞くんだ、という触込みで、天王寺へ練込みましたさ、貴方。 幇間が先へ廻って、あの五重の塔の天辺....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
さる光悦ファンの金持があって、光悦に関する限り、価を惜しまず名品を集めたいという触込みを先触れとして、それに準じて光悦以上、光悦以下、或いは光悦以前、光悦以後に....
南国太平記」より 著者:直木三十五
両党策動 目黒の料亭「あかね」の二階――四間つづきを借切って、無尽講だとの触込みで、雨の中の黄昏時から集まって来た一群の人々があった。 もう白髪の交って....
日記」より 著者:宮本百合子
く、明日又来ると云ったそうだから来たら会い話さなければなるまい。家政婦などと云う触込みで来たのではつまり女中と同じことをして、給金だけは多いと云うことになるので....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
訓談であるが、滑稽味を失わさぬ為に常に何等かの失策を伴わしめて居る。即ち有福者の触込みに莫大な謝金を目算して居たのが口先きばかりに終ったり、清貧に苦しむ住持に十....