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言うまでもない
「言うまでもない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
言うまでもないの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
むりに書いたって、どうせろくなものは出来やしない。それじゃ売れ行きにかかわるのは
言うまでもないことなのだから、貴公の方だってつまらなかろう。してみると、これは私....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
うな青い水が、大きな橋台の花崗石《かこうせき》とれんがとをひたしてゆくうれしさは
言うまでもない。岸に近く、船宿の白い行灯《あんどん》をうつし、銀の葉うらを翻す柳....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
《こうしん》すべき色々の手段を採って得意になるとしたら、どうであろう。その結果は
言うまでもない。もし又、そうしなければ所謂《いわゆる》「新らしい詩」「新らしい文....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
創作的|文字をここに挟み得ることを感謝しよう。勿論、その香の、二十世紀であるのは
言うまでもない。 お妙は、扉に半身を隠して留まる。小使はそのまま向うへ行過ぎる....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
と、もはやバビロニア人の区分法とメキシコ人のそれとが全く一致するはずのないことは
言うまでもない。 カルデア人が最古の規則正しい天文観察を行ったのは耶蘇紀元前四....
「春昼」より 著者:泉鏡花
ものの如く、髣髴として夢に花園を仰ぐ思いがある。 それら、花にも台にも、丸柱は
言うまでもない。狐格子、唐戸、桁、梁、※すものの此処彼処、巡拝の札の貼りつけてな....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
バタをつけて一口だい。」 丸太棒を抜いて取り、引きそばめて、石段を睨上げたのは
言うまでもない。 「コワイ」 と、虫の声で、青蚯蚓のような舌をぺろりと出した。....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
も水に沈んだが、たちまち水烟を立てて抜手を切ったのである。拓とともに助かったのは
言うまでもない。 その夜湯の谷で溺れたのが十七人、……お雪はその中の一人であっ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
臨し、地上の人類の審判に参与するのだと信じて居た。無論これ等が皆迷信であることは
言うまでもない。イエスの死後、すでに千八百年以上に及べど、今|以てイエスは地上に....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
る、眉の優しい、純下町風俗のを、山が育てた白百合の精のように、袖に包んでいたのは
言うまでもない。…… 「……その大島屋の先の大きいおかみさんが、ごふびんに思召し....
「多神教」より 著者:泉鏡花
お沢 いいえ。 神職 聞けば、聞けば聞くほど、おのれは、ここだくの邪淫を侵す。
言うまでもない、人の妾となって汚れた身を、鏝塗上塗に汚しおる。あまつさえ、身のほ....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
てき、とあこがれた情に感じて、奥へと言ひて呼び入れけるとなむ……名媛の作と思う。
言うまでもないが、手帳にこれをしるした人は、御堂の柱に、うたた寐の歌を楽書したと....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
で、その中心にとどくようなものだ。そして、婦人がその武士のこころにしたがうことは
言うまでもないことだ。ところが、イカバッドの切りひらいてゆかねばならぬ路は、田舎....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
、ばねつきの鈴の音が止んで、あたかも可し、玄関へ書生が取次に顕れて、あえてものを
言うまでもない。 黙って、坐って、手を支いて、顔を見て、澄して控える。 青年....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
く……」というような古い考えは、自由主義の清算とともに一掃されねばならないことは
言うまでもない。 昭和十年八月、私は参謀本部課長を拝命した。三宅坂の勤務は私に....