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言海
「言海〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
言海の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ひっきょう》、清元《きよもと》などのうちに存する「いき」の様態化であろう。辞書『
言海』の「しぶし」の条下に「くすみていきなり」と説明してあるが、渋味が「いき」の....
「明暗」より 著者:夏目漱石
正や添削《てんさく》の必要をどこにも認めなかった。日頃苦にして、使う時にはきっと
言海《げんかい》を引いて見る、うろ覚えの字さえそのままで少しも気にかからなかった....
「新生」より 著者:島崎藤村
ちゃんもいろいろ御世話さま」と義雄が言った。「こないだは又、お前のところから机と
言海《げんかい》を買うお金を貰《もら》って来たと言って、や、面白い机が出来たぞ。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
俗にズウフラという。それに就いて、わたしが曖昧の説明を試みるよりも、大槻博士の『
言海』の註釈をそのまま引用した方が、簡にして要を得ていると思う。
言海の「る」の部....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
みを癒す祈祷なぞもする。近所での物識と言われている老農夫である。私はこの人から「
言海」のことを聞かれて一寸驚かされた。 「昔の恥を御話し申すんじゃないが、私も若....
「道標」より 著者:宮本百合子
ってもらうのが一番いいと思いついた。日本でもそういう本はどんどん出版されていた。
言海はモスク※へももって来ているが、社会科学辞典がこんなに毎日の生活にいるとは思....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
輿論の担い手となり得る人民の文化を導き出そうという熱心な意図をもっていて、先ず『
言海』という字引を出したりした。文部大臣であった森有礼は、一人の進歩主義者、或は....
「日記」より 著者:宮本百合子
ったので、百科大辞典を片っぱしから見て行く、私はよく、一寸手のあいた時に、字引や
言海を見るのがすきだけれどもこれもくせの一つとしてあげるべき筈のものだ。 机が....
「辞書」より 著者:折口信夫
語源は面白いので、存外昔から語源的辞書はある。明治になって出たのは、大槻さんの『
言海』。
言海の語源の説明には、落し咄がたくさんある。昔の
言海には文典が附録につい....
「言葉の不思議」より 著者:寺田寅彦
「毛髪」の意に使われている。これが「カヒラ」を経て「カシラ」になりうるのである。
言海によると「カシラ」は「髪」の意にも使われているからちょうど勘定が合うのである....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
いるように思う。 一人前と統計学者のいうノルム 大槻《おおつき》先生はその著『
言海《げんかい》』において、人並みという言葉を説明して、世の常の人の列《つら》な....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ないものを犬蓼《イヌタデ》と称する。すなわち役立たぬ蓼の意である。大槻博士の『大
言海』によれば、タデは「爛レノ意ニテ口舌ニ辛キヨリ云フト云フ」と出ている。 小....
「亡びゆく花」より 著者:岡本綺堂
からたちは普通に枳殻と書くが、大槻博士の『
言海』によるとそれは誤りで、唐橘と書くべきだそうである。誰も知っている通り、トゲ....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
云ひ、小なる者を雛といふ。此の戯は皆小器を用ふ。故に名づく」といっている。そして
言海などもこれをそのままに引いているが、これもって未だ確かな解説とはいえない。お....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
の記事がある。これを岡引というのも、もと犯人の居所に手引きせしめる義であろう。「
言海」には、岡引は陸引で、傍らにあって手引きするものだと解している。目明かし・岡....