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言葉なし
「言葉なし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
言葉なしの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
、盗人《ぬすびと》のやつでございます。壻ばかりか、娘までも………(跡は泣き入りて
言葉なし)
× × ×
多襄....
「源おじ」より 著者:国木田独歩
道ゆく人を門に立ちて心なく見やるごとき様にてうち守りぬ。翁は呆《あき》れてしばし
言葉なし。 「寒からずや、早く帰れ我子」いいつつ紀州の手取りて連れ帰りぬ。みちみ....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
。(じっと、さし俯《うつむ》く) お梶 (顔を火のごとく赤くしながら、さし俯いて
言葉なし) 藤十郎 (必死に緊張しながら)その時からじゃ、そなたを、世にも希なる....
「火のついた踵」より 著者:宮本百合子
くし)じゃあ、貴方は、二年も前から、そんな人を、私のお友達にさせた訳? 英一 (
言葉なし。みさ子が取ろうとするレコードを手早く抜取ってやる)――遣りますか? み....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
るのよ。忘れて、そっぽ向いたままでいらっしゃらないで下さい。あの写真についてはお
言葉なし、ね、どうして? まだどっかにおかれているのでしょうか。余り自然で、却っ....
「わかれ」より 著者:国木田独歩
ごとく、かなたなる暗きあたりを相並びて歩めり。治子はおりおり目にハンケチをあてて
言葉なし。青年は窮みなき空高くながめ、胸さくるばかりの悲哀をおさえて、ひそめし声....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
《はれつ》するもととなり。ともすれば天井と睨《にら》めくらをして。にがりに苦りて
言葉なし。アアこの神経というものはおそろしきものなり。折にふれては鬼神|妖怪《よ....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
の塘《つつみ》に勇蔵夫婦の影ようやく顕われぬ、彼らは暫時柳の蔭に坐し顔を見合わせ
言葉なし、泣きはらしたる阿園が両眼ムラムラと紅線走り手巾持てる手も今は早や拭く力....