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「言葉の末〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

言葉の末の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
来い! 主と思うに及ばぬ。隙があらば遠慮いたさずに突け!」 忠直卿は上ずって、言葉の末が震えた。左太夫は色を変えた。左太夫の後に控えている小野田右近も、左太夫....
新生」より 著者:島崎藤村
な下手な哲学者の悟《さとり》を開いたようなことが言えるかという烈《はげ》しい父の言葉の末に、嫁にも行かないようなものは不具の外には無い、不具のようなものは養う義....
親子」より 著者:有島武郎
子で答えていたが、言葉が少し脇道にそれると、すぐ父からきめつけられた。父は監督の言葉の末にも、曖昧があったら突っ込もうとするように見えた。白い歯は見せないぞとい....
河明り」より 著者:岡本かの子
…」私はまだこんな皮肉めいたことを云い乍らも、もはや完全にこの若者に好感を感じて言葉の末を笑い声に寛がした。 「やあ、どうも済みませんですなあ……は、は、はは」....
錦木」より 著者:宮本百合子
ない事をたよりに生きて居る人はないだろう。私はもうじき死んででも仕舞う」 と云う言葉の末は涙にききとれないほどであった。日の落ちるまで光君は淋しさ、悲しさにたえ....
胚胎」より 著者:宮本百合子
う見えぬ土に蒔いたと申す事はわしを安らかに、御国へ行かせる―― 息がきれた様に言葉の末をただほそく残す。 人々は一種の恐怖と何か期待して居る様な気持で時々、手....