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「託宣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

託宣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
ちご》にも竜が憑《つ》いて歌を詠んだの、やれここの巫女《かんなぎ》にも竜が現れて託宣《たくせん》をしたのと、まるでその猿沢の池の竜が今にもあの水の上へ、首でも出....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
けにえ》にしなければ、部落全体が一月《ひとつき》の内に、死に絶えるであろうと云う託宣《たくせん》があった。そこで足名椎は已《や》むを得ず、部落の若者たちと共に舟....
眉山」より 著者:太宰治
、あれは、貴族、……」 「へえ? それは初耳。めずらしい話だな。眉山みずからの御託宣ですか?」 「そうですとも。その貴族の一件でね、あいつ大失敗をやらかしてね、....
橡の花」より 著者:梶井基次郎
の窓にいる娘が今度自分の生活に交渉を持って来るのだ」とその番号を心のなかで極め、託宣を聴くような気持ですれちがうのを待っていた――そんなことをした時もあったとそ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れへと変災椿事が打ちつづいて、人の心が落ち着かないところへ、又もやこの恐ろしい御託宣を聴かされたのであるから、かれらの胸に動悸の高まるのも無理はなかった。 か....
婦系図」より 著者:泉鏡花
妙に惚れてる奴だから、その真実愛しているものの云うことは、娘に取っては、神仏の御託宣と同一です。」 形勢かくのごとくんば、掏摸の事など言い出したら、なおこの上....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
腐れの柱を根こぎに、瓦屋根を踏倒して、股倉へ掻込む算段、図星図星。しゃ!明神様の託宣――と眼玉で睨んで見れば、どうやら近頃から逗留した渡りものの書生坊、悪く優し....
人形の話」より 著者:折口信夫
るのである。「いたこ」はやっているうちに放心状態にはいる。「いたこ」はほとんど、託宣をしない。神がつくのではない。「いたこ」が神をつかっていると、「おしらさま」....
ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
何しにここへ来たのだろう」 「さあ、――風に吹かれて」 「言って置くけれども、御託宣と、警句と、冗談と、それから、そのにやにや笑いだけはよしにしましょう」 「そ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
例の雄鶏小路の幽霊★でさえ、あの昨年の精霊も(不可思議にも独創力に欠けていて)御託宣をやはりこつこつと叩いて知らせたように、自分の御託宣をこつこつと叩いて知らせ....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
はうやうやしく、鄭重にイギリス宮廷に迎えられた。エリザベスには何度も謁見した。御託宣は、実際の話、――あらゆる話題に触れながら、ただ一つ肝腎な用件を避けるだけで....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
自体を芸術であることから転じて、宗教のごときものにする。伝統を承けることに神の御託宣を承けるようなところがあらわれてくる。以ての外のことのようで事実だったのであ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
社の主神と交通があるところから見ると、神ながらの道に通じ、あるいは天照大御神のご託宣によって、市長になったのかも知れない、あまり乱暴なことを言うてはいけないと言....
古事記」より 著者:太安万侶
。 と歌いました。この歌は夷振《ひなぶり》です。 國讓り ――出雲の神が、託宣によつて國を讓つたことを語る。出雲大社の鎭坐縁起を、政治的に解釋したものと考....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
寒いぞよ 寒いぞよ 火を焚けよ 火を焚けよ サアエエ サアオオ ――こういって託宣が始った.ここで沼と言っているのは洞爺湖のことで,寒いぞよ寒いぞよと繰返して....