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記入
「記入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
記入の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
った書類を出して、それに広岡|仁右衛門《にんえもん》という彼れの名と生れ故郷とを
記入して、よく読んでから判を押せといって二通つき出した。仁右衛門(これから彼れと....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
ろう、寝《やす》んでくれ給え」岡村はそういって、宿屋の帳附けが旅客の姓名を宿帳へ
記入し、跡でお愛想に少許り世間話をして立去るような調子に去って終った。 予は彼....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
十二宮の獣帯に各一〇日ずつに配された三六の星宿の間を縫うて運行する経路が図表中に
記入され、そういうものが最も古い時代から太陽神ラー(Ra)の神殿に仕える僧侶たち....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
像、複写業 樫田武平(二四歳) (住所) といった、今日の事件に関係なく
記入された覚え書きであったのだ。 赤羽主任は、それをチラと見るや、忽ちにして脳....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
喬介の命ずるままに六階へ降りた私は、其処の電話室で任務を済ますと、結果をノートへ
記入して再び屋上へ帰って来た。喬介は、私の渡したノートを受け取ると、 「いや、有....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
六〇〇|瓩。そして合計一九〇・九二〇|瓩。―― 東屋氏は、以上の数字をノートへ
記入しながら、 「合計一九〇・九二〇|瓩と、さあよし。つまりこれが、昨夜の白鮫号....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
真が、ぺたぺたと、はりつけてある。そしてその下には、その戦車の性能が一々くわしく
記入されている。 (この戦車が、みんな実物だったら、大したもんだがなあ) 一郎....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
は五万ポンド、もう一冊はフランスのパリ銀行のもので七百十七万フランばかりの在高が
記入してあった。そして、どっちの帳面にも、この預金主の名として「ミスター・F」と....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
いつのことやら、ずいぶん先きの先きの話で、その上、内の番頭さんは茴香豆という字を
記入したことがない。そう思うと馬鹿々々しくなって 「そんなことを誰がお前に教えて....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
度四度とやりかえすために、本書にインキで書き込むことは控えて、なるべく軟い鉛筆で
記入されたいものである。 では会場を開きますぞ。さあさあ世界にめずらしい「“虫....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
い声でもって、なにか云うのであった。すると助手が鉛筆をうごかしてしきりと紙の上に
記入した。いつしか医師の手には、キャリパーが握られ、内臓などが一々寸法をとられて....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
と、たしかに自分のである。小作米として取ったその俵装には、ちゃんと生産人の名前が
記入せられていたのである。 誰から買ったのか? 今朝、M公が持って来たのだ! ....
「迷信解」より 著者:井上円了
その中に百本のミクジ竹を入れ、その各本に大吉、吉、半吉、小吉、末小吉、凶の文字を
記入してあり、これに対する判語は五言四句の詩をもって示してある。その他の御鬮は一....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
りて、あるいは竹の長さを奇数にきるべしといい、あるいはそのきり口へ狐狗狸の三字を
記入せざれば不可なりといい、あるいは藁縄を左ひねりにない、五重半にこれを切り、左....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
私が初めて魯迅さんに会ったのは一九二七年の十月五日であったことは魯迅日記の次ぎの
記入ではっきりと解ったのです。 五日雨上午寄静農 小峰夫人来 とある。実は魯迅....