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記憶力
「記憶力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
記憶力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
無いという全くおかしな話だった。尤もホームは至って閑散で、そんなことには超人的な
記憶力をもっている若い男たちが、幸か不幸かその近所に居合わさなかったせいにもよる....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
かりますかね」 「ええ、第一ドドは笑われるのを嫌います。それに、色も知っているし
記憶力もたしかです。また、相当な学習能力もあります。それで、いつもあたしが使って....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
した。Nは巣鴨の少年監でうんとやはり科学の本を読んだのです。そして少年の驚くべき
記憶力でもって、大部分読んだことを記憶に残していました。YはこのNの博識を感心し....
「橋」より 著者:池谷信三郎
をあてもなく待ち続けて行きましょう。 それから若い医学士は、被告の意識、学力、
記憶力、聯想観念、注意力、判断力、感情興奮性等に関して、いろいろ細かい精神鑑定を....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
てしまうのである。毎月休みなしの興行にあわただしく追い立てられて、観客の鑑賞力も
記憶力も麻痺してしまうのであろう。 劇場側ばかりでなく、世態もまた著しく変わっ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
あるが、この年になつてもいまだにその節まわしが耳に残つているところをみると人間の
記憶力の気まぐれな選択作用に驚かされる。 そのころ松山には四つの芝居小屋があつ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
・ビロンでロダンは晴やかな顔つきをして、許多の半成品を見渡している。恐るべき形の
記憶力と意思の集中力とを有する異常なこの芸術家は、種々の植物が日光の下で華さくよ....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
な素質であります。それがなければ現代の演劇というものは生れないのです。 第四に
記憶力。
記憶力は四番目です。これは、あるにこしたことはないという程度のもので....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
以外の世界では私は何ごとによらず素人である。 女中さんの名前を呼びわけるだけの
記憶力もないのらしい。 先日古い反古を整理していたら、亡き母が若い頃書いた玉露....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
――突然の許可――何らの反響なし――老いたる女役者 菫坡老人と桜痴居士 驚くべき
記憶力――桜痴居士の別宅――竹葉のうなぎ――ペエペエ役者――行儀の好い人 川上の....
「城」より 著者:カフカフランツ
うに正確に暗誦し、助手たちのまちがった口出しなんかは気にもかけなかった。
「君の
記憶力はなみなみでないね」と、Kはいって、バルナバスに紙を渡した。「だが、どうか....
「審判」より 著者:カフカフランツ
また発音をやってみたり、最後には暗記しようと試みるのだった。ところが彼の昔のよい
記憶力はすっかり彼を見捨てたらしく、自分にこんな骨折りをかけるイタリア人には何度....
「判決」より 著者:カフカフランツ
るなんて、わしは全然思いたくないからな。――わしはもう元気がなくなったんだろう。
記憶力も衰えたからな。わしはもうたくさんのことを全部見ている力がない。一つには年....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ら私は少し考えた事がある。どうも子供を無闇に馬鹿だの頓馬だのと罵り、あるいはその
記憶力の足らぬ事判断力の足らぬ事をば無碍に卑しめてその自信力を奪うという教育法は....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
た私は、宿に帰れば疲れ切って軍服のまま寝込む日の方が多かったのである。あのころは
記憶力も多少よかったらしいが、入学試験の通過はむしろ偶然であったろうと思う。しか....