設備[語句情報] » 設備

「設備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

設備の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
中央にグラノフォンが一台あり、白銅《はくどう》を一つ入れさえすれば音楽の聞かれる設備になっていた。その夜《よ》もグラノフォンは僕等の話にほとんど伴奏を絶ったこと....
水の三日」より 著者:芥川竜之介
おわるとすぐに、事務室で通信部を開始する。手紙を書けない人々のために書いてあげる設備である。原君と小野君と僕とが同じ机で書く。あの事務室の廊下に面した、ガラス障....
或る女」より 著者:有島武郎
とした部屋《へや》にはいった。そこは伝染病室とは比べものにもならないくらい新式の設備の整った居心地《いごこち》のいい所だった。窓の前の庭はまだ掘りくり返したまま....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
く、装甲等による防禦をも企図するであろうが、空中では水上のような重量の大きな防禦設備は望み難く、小型機はその攻撃威力を十分に発揮できる。空中戦の優者が戦争の運命....
朱日記」より 著者:泉鏡花
授業に掛って、読出した処が、怪訝い。消火器の説明がしてある、火事に対する種々の設備のな。しかしもうそれさえ気にならずに業をはじめて、ものの十分も経ったと思うと....
雪霊記事」より 著者:泉鏡花
人の侘住居なのであります。 侘住居と申します――以前は、北国においても、旅館の設備においては、第一と世に知られたこの武生の中でも、その随一の旅館の娘で、二十六....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
ない事はない。が、そうすると、深山の小駅ですから、旅舎にも食料にも、乗客に対する設備が不足で、危険であるからとの事でありました。 元来――帰途にこの線をたよっ....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
けもできないのである。早い話が日本にトーキー化が始まつてから数年。まだ完全に近い設備をもつてトーキーの仕事をしている撮影所がない。 一番最初に完全に近いトーキ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
誌や図書の集めてあるのを読むようになっている。 その頃、欧洲の大学では実験室の設備のあった所は無いので、キャンブリッジ大学のごとき所でも、相当の物理実験室の出....
可愛い山」より 著者:石川欣一
には新聞社の用もあったのである。北アルプスの各登山口について、今年の山における新設備を聞く必要があった。そこで自動車をやとって出かけることにした。 木崎湖を離....
西航日録」より 著者:井上円了
に一宇の遊泳場を設け、冬時は蒸気をもって水温を高め、四時校内にて遊泳の自在を得る設備あり。そのほか学校参観に関する所感は、いちいち記述するにいとまあらず。 三....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
香港倶楽部楼上において午餐を喫す。窓前に踞して湾内を一瞰すべし。新聞室、図書室の設備あり。午後市街を散歩し、日本人倶楽部に少憩し、郵船会社支店長楠本武俊氏の案内....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
す。(拍手)かくて日本は独立・中立政策の経済の基礎を確立して、その重工業の技術、設備、飛行機工場にいたるまで平和なアジアの建設のために奉仕するようにしたいと考え....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
位置に倉庫を準備し、軍隊がその倉庫を距たること三、四日行程に至る時は更に新倉庫を設備してその充実を待たねばならぬ。敵の奇襲に対し倉庫の掩護は容易ならぬ大問題であ....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
と、この川蒸汽の後部には甲板の上に天幕を張り、ちゃんと大川の両岸の景色を見渡せる設備も整っていた。こういう古風な川蒸汽もまた目まぐるしい時代の影響を蒙らない訳に....