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「訳語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

訳語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ものはなんといっても近代教でしょう。生活教とも言いますがね。」(「生活教」という訳語は当たっていないかもしれません。この原語は Quemoocha です。cha....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
倒な語《ことば》になると、何度もその周囲を低徊した揚句でなければ、容易に然るべき訳語にはぶつからない。しかも毛利先生はその度にひどく狼狽《ろうばい》して、ほとん....
蘭学事始」より 著者:菊池寛
かった。一カ月六、七回の定日を怠りなく守った甲斐はあった。一年余を過ぎた頃には、訳語の数も増え、章句の脈も明らかに、書中の轡十文字は、残り少なくかき消されていた....
高山の雪」より 著者:小島烏水
は梵語《ぼんご》「雪あるところ」という意義であるそうで、そこから「雪山」という漢訳語も、起因しているのである。また先年本邦に立寄られた大探検家スエン・ヘディン氏....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
名を“Orca Lupinum”といって、じつに稀に出る。その狂暴さ加減は学名の訳語のとおり、まさに『鯨狼』という名がぴたりと来るようなやつ。孤独で、南下すれば....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
ある。中風の中は上中下の中では無いと思われるから下風とは関せぬ。これは仏経中の翻訳語で、甚だ拙な言葉である。風は矢張りただの風で、下風は身体《からだ》から風を泄....
文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
飜訳などをするものが、勝手に粗末な熟語を拵えるのは読むに堪えぬ。是等は実に適当な訳語が無いではない。漢文の素養がないので知らないのだ云々。先生は実に仏蘭西学の大....
死者の書」より 著者:折口信夫
た。 だが、待てよ。おれは覚えて居る。あの時だ。鴨が声を聞いたのだっけ。そうだ。訳語田の家を引き出されて、磐余の池に行った。堤の上には、遠捲きに人が一ぱい。あし....
外来語所感」より 著者:九鬼周造
し、まず新しい外国語がはいってきかけた場合には自己の好奇心を抑圧して直ちに適当な訳語をつくること、またいったん通用してしまった場合にはなるべく早く訳語をつくって....
恋愛論」より 著者:坂口安吾
。神の愛、キリシトの愛、けれども愛は不義につらなるニュアンスが強いのだから、この訳語に困惑したので、苦心のあげくに発明したのが、大切という言葉だ。すなわち「神の....
私の小説」より 著者:坂口安吾
幕末に、オランダ語の自由といふ語が初めて飜訳の必要にせまられた時、当時の蘭学者は訳語に窮したばかりでなく、自由とは何か、その意味からが判らなかつた。そして「わが....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
通り、PAS というのです。一歩と三歩じゃ小さすぎらア。本当かなア。もっと正しい訳語がありそうなもんだなア、と思ったが、しらべるのが面倒くさいから、一歩と三歩の....
博物誌あとがき」より 著者:岸田国士
『博物誌』という題はの訳であるが、これはもうこれで世間に通った訳語だと思うから、そのまま使うことにした。 フランスにおける原著の最初の出版は....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
云えば、所謂受身になる。いわゆる感性と感受性という言葉はどっちもセンシビリティの訳語ですけれども、感性を感受性よりも少し意味を広く私は解釈したい。何故ならば、一....
安死術」より 著者:小酒井不木
せる法」というに過ぎないのでありまして、英語の Euthanasia の、いわば訳語であります。「安らかに死なせる法」とは、申すまでもなく、とても助からぬ病気な....