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訴願
「訴願〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
訴願の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
いるのは、今下げた頭の元結の端の真中に小波を打っているのにも明らかであり、そして
訴願の筋の差逼った情に燃えていることと見える。 「…………」 「…………」 双....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
太夫は、供養の時も、慢心和尚に向って、更に辞《ことば》を卑《ひく》うしてこの事を
訴願して、娘の教誡をたのみましたけれど、和尚はこの時ばかりは、丸い頭を左右に振っ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れ中止の運動を試みようとしたが、そこはわいろ役人に抜け目がなく、あらかじめ一切の
訴願まかりならぬという請書を取ってある。しかし領民たちになってみると、死活の瀬戸....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れ中止の運動を試みようとしたが、そこはわいろ役人に抜け目がなく、あらかじめ一切の
訴願|罷《まか》りならぬという覚書を取ってある。しかし、領民たちになってみると、....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
ージェチカ。つまり跡とりが出来たのさ」と、彼女はセルゲイに告げて、さっそく町会へ
訴願におよんだ。こう/\こういうわけで、察するところどうやら――妊娠したらしくあ....
「尾瀬沼の四季」より 著者:平野長蔵
心惨憺たるものがある。十四年には学生村の遊船は建造に着手すべし。水利権問題にては
訴願中紛擾もあり、群馬県土木課の冷淡苛酷、殆《ほとん》ど拾年間も自力にて修繕しつ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
要点に触れるほかは、いっさいの美辞麗句を駆逐した格言体が、どこまでも続く文章で「
訴願者」「式典と崇敬」「追随者と友人」「支出」「取引」などという話題について彼は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まもなく、都から一人の山伏に付き添われた少年が島へ渡って来て、本間山城ノ入道へ、
訴願した。 少年は、日野阿新丸といい、黄門どのが、都にのこしてある幾人かの子の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
した御知人の門をあるけば、何とか助かる道がつこう。嘘じゃない、おらを信じて、その
訴願の使いに出してみてくれ。首の座を前に、これだけの人間がただ悲しんでばかりいる....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
によらねば、公辺のらちはあかぬとあって、政務、雑訴、幕府の内許事など、さまざまな
訴願はみなここへもちこまれていた。そして、あらそって、彼の鼻息に媚び、賄賂をはこ....