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「診察〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

診察の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ど、節々《ふしぶし》が痛んでいたのですから。 チャックは一日に二三度は必ず僕を診察にきました。また三日に一度ぐらいは僕の最初に見かけた河童、――バッグという漁....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
前に、何本も敷島《しきしま》へ火を移した。 Sさんは午前に一度、日の暮に一度|診察《しんさつ》に見えた。日の暮には多加志《たかし》の洗腸《せんちょう》をした。....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
れからねちねちと、こんな話をし始めた。――昨日あの看護婦は、戸沢《とざわ》さんが診察に来た時、わざわざ医者を茶の間へ呼んで、「先生、一体この患者《かんじゃ》はい....
或る女」より 著者:有島武郎
たまましばらく思案に暮れていたが、 「いくらほど借りになっているんです」 「さあ診察料や滋養品で百円近くにもなっていますかしらん」 「あなたは金は全く無しですね....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
が、四十一度という恐ろしい熱を出してどっと床についた時の驚きもさる事ではあるが、診察に来てくれた二人の医師が口を揃《そろ》えて、結核の徴候があるといった時には、....
星座」より 著者:有島武郎
の間にはいってきた。いつものとおり地味すぎるような被布を着て、こげ茶のショールと診察用の器具を包んだ小さい風呂敷包とを、折り曲げた左の肘《ひじ》のところに上抱き....
奈々子」より 著者:伊藤左千夫
て蒲団の上へはなした。冷然たる医者は一《いち》、二語《にご》簡単な挨拶をしながら診察にかかった。しかし診察は無造作であった。聴診器を三、四か所胸にあてがってみた....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
来た始末で……その悲惨さといったらありません。 食あたりだ。医師のお父さんが、診察をしたばかりで、薮だからどうにも出来ない。あくる朝なくなりました。きらずに煮....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
いるのは、およそ十五畳ばかりの西洋|室……と云うが、この部落における、ある国手の診察室で。 小松原は、旅行中、夏の一夜を、知己の医学士の家に宿ったのであった。....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
に帰らず、使を以て小栗に申出ずるよう江戸に浅田宗伯という名医ありと聞く、ぜひその診察を乞いたしとの請求に、此方にては仏公使が浅田の診察を乞うは日本の名誉なりとの....
三枚続」より 著者:泉鏡花
兵に出て軍隊附になった、その経験のある上に、第二病院の外科の医員で、且つ自宅でも診察に応じている。 口寡で、深切で、さらりと物に拘らず、それで柔和で、品が打上....
式部小路」より 著者:泉鏡花
勝山さん、) という工合が、何の事はない。大町人の娘が、恋煩いをして、主治医が診察に見えたという有様。 先生がうまい事をいいましたって。 (勝山さん、どうか....
註文帳」より 著者:泉鏡花
伊予紋へ、少将の夫人の使をした、橘という女教師と、一名の医学士であった。 その診察に因って救うべからずと決した時、次の室に畏っていた、二上屋藤三郎すなわちお若....
活人形」より 著者:泉鏡花
たる男あり。年は二十二三にして、扮装は好からず、容貌いたく憔れたり。検死の医師の診察せるに、こは全く病気のために死したるにあらで、何にかあるらん劇しき毒に中りた....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ぐ。日本移民四十戸にして、百四、五十人これに住す。小学校あり、旧教寺院あり、医師診察所あり、雑貨店あり、下等のホテルあり。耕地一覧の実況を詩に賦す。 一条赤路貫....