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「診察室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

診察室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
ともなかった。「じゃ向うの調剤室までお出でを願いましょうか」 帆村は私を促して診察室を出た。調剤室はすこし離れた玄関脇にあった。その中へ入ると、プーンと痛そう....
三人の双生児」より 著者:海野十三
った。もう仕方ないので、キヨを立ち合わせることに同意した。 貞雄は、妾の居間を診察室に決め、その隣りの納戸を準備室に決めた。準備室には、何に使うのだか訳の分ら....
蠅男」より 著者:海野十三
や云う話や」 「ああそうかそうか。それで鴨下ドクトルちゅうのやな。こんなところに診察室を作っておいて、誰を診るのやろ」 「コラ、ちと静かにせんか」 巡査部長の....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
説明さして貰うが、赤沢脳病院の敷地は総数五百五十坪で、高い板塀に囲まれた内部には診察室、薬局、院長夫妻その他家人の起居する所謂母家と、くの字に折曲った一棟の病舎....
臨終まで」より 著者:梶井久
何としようと躊躇しましたが、それでも聞いておく必要は大いにあると思って、決心して診察室へはいりました。医師の言われるには、まだ足に浮腫が来ていないようだから大丈....
ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
出した人として告発したいと思います。それからこの下村君も無罪ではありません。彼は診察室の窓を開けて置いて、古田の忍び込むのに便宜を与えました』 まあ。下村さん....
脳の中の麗人」より 著者:海野十三
っとも伺っておりませんでした」 「それはそのはずだ。診察をするといっても、患者を診察室によびいれて診察するのではない。宮川氏は、診察されるのは大きらいなんだ。逆....
」より 著者:海野十三
によって、境町の新築の二階家へ引越していった。そこで新しい木の看板を懸け、階下を診察室と薬局と、それから待合室とに当て、二階を夫妻の住居に選んだのだった。それは....
病房にたわむ花」より 著者:岡本かの子
を見つけて見る見る憂鬱になってしまいました。私に附き添って居た者が気がついて私を診察室の方へ連れて這入ろうとした時に、廊下の突き当りの中庭を隔てた一棟の病房から....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
いるのは、およそ十五畳ばかりの西洋|室……と云うが、この部落における、ある国手の診察室で。 小松原は、旅行中、夏の一夜を、知己の医学士の家に宿ったのであった。....
安死術」より 著者:小酒井不木
動を取ったかは、今、はっきり思い出すことが出来ません。とにかく、数分の後、義夫は診察室の一隅にあるベッドの上に仰向きに寝かされ、枕頭に私と妻とが立って創口を検査....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
すから、至って暇でしたが、家には庭がないので、好きな土いじりが出来ません。手狭で診察室もないのですから、どこかもう少し広い所をと探して、小梅村の家を見つけたので....
」より 著者:岡本かの子
来た。 一つ一つ黒い陰を潜めているような陰気な幾つもの扉を開け閉めして、二人は診察室の次の控室へ連れて行かれた。 茲にも古い疲れた椅子、長椅子、そして五六人....
三枚続」より 著者:泉鏡花
ま、前褄を取ったがしどけなく裾を引いて、白足袋の爪先、はらりと溢るる留南木の薫。診察室を出て来たが、深川の勝山、まだ世盛の頃で、お夏その時は高島田の、年紀十七で....
三月の空の下」より 著者:小川未明
「そうです、だから、安心なさるがいい。」と、答えて|B医師は、自ら老人を抱えて、診察室のベッドの上に横たえて、やわらかなふとんをかけてやりました。 「先生、この....