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証左
「証左〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
証左の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古典風」より 著者:太宰治
き群臣どもは、この事実を以《もっ》て、アグリパイナの類《たぐい》まれなる才女たる
証左となし、いよいよ、やんやの喝采《かっさい》を惜しまなかった。 アグリパイナ....
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
ていたのである。これはもう聖なるロシアにおいてはあらゆるものが模倣に感染している
証左で、猫も杓子も自分の長官の猿真似をしているのである。こんな噂まである。なんで....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
先にはりっぱな竹刀《しない》だこが、少なくも剣道の一手二手は使いうることを物語る
証左の竹刀だこが、歴然としてあったのです。右門はおどりたつ心を押えながら、そしら....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
伝えられているところを見ると、この当時の翁の苦心が多少に拘らず世に伝えられていた
証左としてここに附記しておく。 これより前、弘化三年三月、父正武氏の退隠により....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
者の栄華の夢とは比較ができない。 しかしまた考えてみると一般相対性理論の実験的
証左という事は厳密に言えば至難な事業である。たとえ遊星運動の説明に関する従来の困....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
対して、民衆は剽盗《ひょうとう》的の行為に出ずることさえある。遠く源平時代より其
証左は歴々と存していて、特《こと》に足利《あしかが》氏中世頃から敗軍の将士の末路....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
た。ということは、恐るべき忌わしき妖毒が、今や金博士の性格を見事に切り崩したその
証左と見てもさしつかえないであろうと思う。 「うふふん。じ、実に美味なるものじゃ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
われ等の心胸に浸み込まされた信条の放棄は、非常な重大事である。願くばもっと明確な
証左を御願いしたい。』 宗教の真義――友よ、汝の熱心な疑惑は、われ等にとりて、....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
驚異の眼を彼の身辺に集注した。 彼の理論、ことに重力に関する新しい理論の実験的
証左は、それがいずれも極めて機微なものであるだけにまだ極度まで完全に確定されたと....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
ないということは不具であって、それはその人の美の感覚に比し、善の感覚が鈍いことの
証左となり、その人の人間としての素質のある低さと、頽廃への傾向を示すものである。....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
帰ったのです」 ――三枝の答弁には淀みが無かった。然しその供述を立証する何等の
証左も無い事は、如何とも出来なかった。係官一同は、錯綜した事件の外貌から、出来得....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
濃厚なる蝦夷という色目鏡を掛けて古史を見たるがために、夷人なりと認むるになんらの
証左なき者をまでも多く夷人として列挙したるの嫌いありて、大勢を知るうえにすこぶる....
「良寛様の書」より 著者:北大路魯山人
れる。もし危な気があるものありとしたならば、それは私の知るかぎり偽筆であることの
証左である。 しかも良寛様の書は、例えそれが晩年作にしても、さまざまな書技のさ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
立日本の要望にこたえ得ず、その立っている基盤がいかに脆弱であるかということを示す
証左であると思うのであります。以下、不信任案に対する賛成の理由を述べて、各位の賛....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
現われである。しかし東亜連盟論の急速なる進展は国民が急速に皇道に目を醒しつつある
証左である。 力をもってする方法は端的であり、即効的である。しかし力は力に敗れ....