詐取[語句情報] »
詐取
「詐取〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詐取の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「振動魔」より 著者:海野十三
生命保険に、貴方が莫大な保険金を契約して、柿丘氏を殺したあとで巨額の死亡支払金を
詐取したその証拠書類やらを発見させて頂きたいんです。なにか、私に仰有ることはあり....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
松本は青くなって一言も発しない福島を振り返り、「あなたはあなたが僅に数万円の金を
詐取しようとする心得違いから、先ず第一に留守番の子供を殺し、次にその母親を殺し、....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
云えないが、三度の火事は疑えば疑えない事はない。彼の今までのやり方を見れば保険金
詐取の放火である事が殆ど確実ではないか。 石子が火鉢の前で考えに沈んでいると、....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
れても少しも惜しくはなかったであろう。そんな芝居をしてまでも、たった一枚の切符を
詐取しなければならない人がかりにあるとすれば、それほどに不幸な哀れな人がそうざら....
「立山の亡者宿」より 著者:田中貢太郎
目見て主翁が女のことでかけあいに来たなと思った。小八は一寸困ったがそれと共に金を
詐取せられた怒が出て来た。 「手前は亡者宿の主翁だな」 「そうだよ」 「なにしに....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
せつ子の気持も気にかかるし、せつ子の厚意が十万円にこもっていると思えば、みすみす
詐取とわかっているエンゼルの軽薄な気持を比較して、もどかしさを感ぜずにもいられな....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
しておいて売り口を探していたのですね。そのとき兄は自首をすすめ、外人にだまされて
詐取されたという言いヌケも兄が教えてやったということです。そして一応服役して、そ....
「深夜の電話」より 著者:小酒井不木
中心となったのがこのゲルセミウムです。 ドワイトという男が、自分の生命保険金を
詐取する目的で、この毒をのみ、死んだように見せかけて、医師をあざむき、死亡診断書....
「錬金詐欺」より 著者:小酒井不木
かりでなく、大陸の方へ渡って詐欺に成功し、パリーとウィーンで凡そ二十六万円の金を
詐取したといわれて居る。 その方法は彼のストリーターに示したと同じであって、最....
「墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
いたのでありますが、稲村が腹の黒い人間であることを知って、二人で大村氏から大金を
詐取しようと計画しました。そこで稲村は大村氏にある土地を周旋することになり、大正....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ただけに、武蔵は、意外だったのである。 同時に彼は、自分から半日の駄賃と酒代を
詐取した十幾人もの人間が世間に満ちてはいるが、 (世間の全部が、詐欺師ではない)....