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詐欺
「詐欺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詐欺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
。投機者には通有らしい、めまぐるしく動く大きな眼――それはもう一歩というところで
詐欺師《さぎし》のそれと一致するものだが――の眼尻に、この人に意外な愛嬌を添える....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
たってんですよ。……つまり、常連の傍聴人になり済まして、傍聴しつつある窃盗事件や
詐欺事件や、その他いろいろの事件に就いて、有罪か? 無罪か? と云うことに金を賭....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
、今朝あたりもう大阪で捕まっている筈の、同類の『支部長』と一計を案じ出して、運賃
詐欺をしはじめたのだ。つまり、時々大量に送る荷物を、毎日少しずつに分けて、カバン....
「獄中記」より 著者:大杉栄
来ているのだった。そして最後のもう一人は、六十幾つかの白髪豊かな品のいい老人で、
詐欺取財で僕よりも後にはいって来て、僕等の仲間にはいったのだった。 強盗殺人君....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
処と、三日|二夜、口も利かずにまじまじと勘考した。はて巧んだり!てっきりこいつ大
詐欺に極まった。汝等が謀って、見事に妖物邸にしおおせる。棄て置けば狐狸の棲処、さ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
事物を評価せんとする。彼等の求むる所は、真理そのものではなく、いかにして霊界人が
詐欺漢であり、又いかにして、それが分裂せる頭脳の一断片であるかを証明せんとするか....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
老長生薬の発見者といい、その他いろいろのことを言い触らしていたので、ある者は彼を
詐欺師として軽蔑していたが、カサノヴァの記録によると、かれは間諜であったそうだ。....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
見するだろうと思われます」 「え、なんとおっしゃる。では、あなたはすべてのことが
詐欺だと言われるのですか。どうしてそんなことが分かりました」 「いや、
詐欺という....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
貝はかの雛鳥の籠をさげて六兵衛の店へ押掛けて行って、再びその横着を責めた。かれは
詐欺取財として六兵衛を告訴するといきまいて帰った。 お冬はもう堪らなくなった。....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
の老人の白髭に握み掛ろうとした。 革命前のロシヤ皇室の探偵隊首領、現ドーヴィル
詐欺賭博取締係長の老人はにこにこし乍らその手を捉え、身体を押えてずるずる女を高い....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
したものだった。 彼は犯罪を追求して弱いものを保護することを生涯の仕事とした。
詐欺師や殺人犯人達にとって、彼ほど怖いものは無かった。という訳は、心の底にかくし....
「迷信解」より 著者:井上円了
発見したり。すなわち、その怪物は近隣に住めるある家の主婦にして、自ら幽霊を装いて
詐欺をなしたること発覚したれば、本人は厳刑に処せられたり」という話がある。これ偽....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
るにあらず、数世の間、人々社会の間に競争淘汰せる結果なり。例えばここに一商あり、
詐欺を用いて商業をなし、他商あり、真実を用いて商業をなし、二人相競争するときは、....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
げて、すみませんが、今日は退っぴきならない事で金が要るのです。その金がないと僕は
詐欺になるんです、どうぞもう一度だけ助けて下さい。拝みます。としおれ返って頼むの....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
たるぞ!』私は大いに張切った。しかし惜しいことには、この店は木津のふろ屋の取込み
詐欺にかかり、あえなく閉店のうき目にあった。私は出入りの仲仕兼助の世話で、同じ石....