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「評定所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

評定所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
て、大廊下、中廊下を曲りながら導かれていったところは、老中御用都屋につづいた中御評定所です。 主水之介の席は、はるかに下がって左り。 右は、腰本治右衛門が控....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
訓令に拘泥せずに、氏の学説を法典中に編入したものであろうというておる。 三一評定所に遊女 評定所は徳川幕府の最高等法院で、老中および寺社奉行・町奉行・勘定....
惜別」より 著者:太宰治
、教会など開化の設備のおびただしいのに一驚し、それからもう一つ、仙台は江戸時代の評定所、また御維新後の上等裁判所、のちの控訴院と、裁判の都としての伝統があるせい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
二十五日ニ、ケンシガ来テ、二十九日ニハ忠蔵ノ妻ト、兄ガ妻ト、忠蔵ノ惣領ノ※太郎ヲ評定所ヘ呼出シニナッテ、オレト黒部篤三郎ト云ウ兄ガ三男ガ同道人ニナッテイタガ、ソ....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
と、時のお月番右京殿より、「浪島文治郎|事業平文治儀は尚お篤と取調ぶる仔細あり、評定所に於て再吟味|仰付くる」という御沙汰になりました。この評定所と申しますのは....
南国太平記」より 著者:直木三十五
かがっていた。 「誰の指図で、何ゆえに召捕るのか? 拙者に、罪があれば、何ゆえ、評定所より――」 「黙れっ、黙れっ」 「何?――訳を明かさずして、盗賊と同じよう....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
十郎の膝に手をかけて、 「ほんのちょっとしたことなの。……江戸、竜《たつ》ノ口の評定所《ひょうじょうしょ》というところの腰掛場に、目安箱という箱がさがっています....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
いう、将軍吉宗の命に出るものだが、忠相の建策だ。この前年、享保六年八月一日から、評定所《ひょうじょうしょ》に目安箱を置くことになった。申告受付け箱だ。これを民間....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
されて、正月九日江戸着、目下は松山藩松平|隠岐守《おきのかみ》の屋敷に預けられて評定所の糺問《きゅうもん》を受けているのだった。この詩は、豪放|磊落《らいらく》....
私本太平記」より 著者:吉川英治
けての灯も森閑とひそまっていた。 その座に、高時はみえないが、すでに政所には、評定所衆とよばれる枢機の重臣たちがそろっていた。 内管領の長崎|高資をはじめ、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
――武断もやむを得ず、積年の弊を一掃せよ。 との命はない。 維貞の飛脚では「評定所衆のうちには、果断この時となす説も少なくないが、なにぶん執権(高時)どのに....
私本太平記」より 著者:吉川英治
もむなしく、苦悩の都は、死に瀕していた。 「越後守様は、どちらで?」 書史門、評定所門など、庁内のあちこちを、しきりに尋ね歩いている者がある。 検断所の部将....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の首を持ち帰るまでのこと」 しきりに、こんな大言を吐くのが聞えて、その反感から評定所でも、彼への酷評が露骨だった。 「公綱こそは、虚勢を吠える。手勢を連れた上....
私本太平記」より 著者:吉川英治
つ一つは」 「筑紫(九州)の探題からも一、二報まいっております」 「そのために、評定所がある。まった武者所と政所もある。てばやく処置をとっておろうに」 「が、こ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
出なかった。忍苦、辛抱といったようなことでは、どうやら不死身になったようである。評定所出仕の命をうけてからも、精勤賞をもらった程だった。そして翌年すぐ、山田奉行....