評語[語句情報] »
評語
「評語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
評語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「花燭」より 著者:太宰治
はり切っていますね。」そう不用意に言ってしまって、ひやとした。自分のそんな世俗の
評語が、芸術家としての相手の誇りを傷けはせぬかと、案じられた。「芸術の制作衝動と....
「虚構の春」より 著者:太宰治
ある。』という篇中のキイノートをなす一節がそのままうつして以《もっ》てこの一篇の
評語とすることが出来ると思います。ほのかにもあわれなる真実の蛍光を発するを喜びま....
「武蔵野」より 著者:国木田独歩
新しい都」ということがあって、今日の光景ではたとえ徳川の江戸であったにしろ、この
評語を適当と考えられる筋もある。このようなわけで東京はかならず武蔵野から抹殺《ま....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
たので、君の脚本を桑田、岡本、杉野などにも読ませたよ。が、彼らが君の作品に下した
評語は、君に知らせることは見合わせよう。それはあまりに君を傷つける心配があるから....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
のは、何たる軽佻浮薄、まるで索頭持だ、いや樗蒲打だ、げすの戲作者気質だなどという
評語であったろうが、しかしわが猿飛佐助のために一言弁解すれば、彼自身いちはやくも....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
得ることが必要だ。こうして進歩性とは、常識観念としては、何と云っても一つの価値的
評語であり倫理的な観念に帰せられているということが、事実上の心理なのだ。そしてこ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
張出しには驚異を感じたと見えて、お手のものの絵筆で、そのある部分に朱を加えたり、
評語を書きつけたりしたのが、今でもそのままに残っている。その壁書の下で仕事をして....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
がそもそも最初に雑誌の選者となったのは、文庫であって、これには選句の中へ簡単なる
評語を挟んだので、世間では頗る受けたが、余りに口合的になるので、子規氏は機嫌がよ....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
んなんて……。」 「いやどうも、手酷しいですね。然しそれも一面の真理で、私はその
評語に甘んじていますよ。」 「いいえ、その失礼な言葉も、新聞紙上とちがって、子供....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
したことではなかったかも知れない。しかし、綽名といっしょに、自分の点数ときびしい
評語とを知らなければならなかったということは、何といっても最近の大きな試煉であっ....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
居のように、逐事件的に劇的行為をたどってゆかずに、例の「第五幕から始まる」という
評語もあるような、劇的事件の一つの高頂点から芝居を明けて、それ以前のことを前筋―....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
わざわざ購読して、中学を卒業したかそこらの無名の青年の文章まで一々批点を加えたり
評語を施こしたりして細さに味わった。丁度植物学者が路傍の雑草にまで興味を持って精....
「十九の秋」より 著者:永井荷風
れた人であったと見え、その頃刊行せられた日本人の詩文集にして何氏の題字や序または
評語を載せないものは殆どない。 わたくしが東京を去ったのは明治三十年の九月であ....
「「はつ恋」解説」より 著者:神西清
評家ゲオルグ・ブランデスは、その点に触れて、次のような簡明ではあるが味わいの深い
評語を、のこしています。――「ツルゲーネフの悲哀は、その柔らかみと悲劇性のすがた....
「日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
も少なくないかも知れないが、そう注文通りには行かないのである。併し公式主義という
評語はすでにあり公式主義的に使い古された、何とかもう少し利き目のある
評語を考え出....