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詛う
「詛う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詛うの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命論者」より 著者:国木田独歩
しり》の下に敷《しか》れて了《しま》うのか、と自分の運命を詛《のろ》ったのです。
詛うと言えば凄《すご》く聞えますが、実は僕にはそんな凄《すご》い了見《りょうけん....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
たので尊者やむをえずその沃野《よくや》を詛《とこ》うてたちまち荒れた沼となし川を
詛うて魚を生ぜざらしめ缶子を
詛うていくら火を多く焼《た》いても沸かざらしめ、つい....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
初め林中に瞿曇仙に師事した時、上に述べた通りこの仙人その妻アハリアの不貞を怒り、
詛うて石に化しあったのを羅摩足で触れて本形に復せしめた。それからミチラ国王ジャナ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
めに小祠を立て、斎《いわ》い込んだが毎度火災ありて祟《たた》りやまずと。尼がかく
詛うたは、宿主の悪謀を、その妻が諫《いさ》めたというような事があった故であろう。....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
心である。みんなみんな幸福に暮らしてくださいと祈る心持ちである。甲を祝して、乙を
詛うならばその人の人格は「愛」なる徳を所有してはいない。すなわちその人が甲を祝す....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
い。死ねばいい。死ねばいい。 とそう思うようになったんだよ。ああ、罪の深い、呪
詛うのも同一だ。親の敵ででもあることか、人並より私を思ってくれるものを、(死んで....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
せ。) と、目を潤ましたが凜々しく云う。 (たとい、しばらくの辛抱でも。男を呪
詛う気のないのは、お綾さんにも幸福です。そうしておおきなさいまし。) と、貴婦....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、別嬪《べっぴん》でも醜婦でも、一切の物、わが夫に見られたらたちまち破れおわれと
詛うた。因って新産の御子に見参せぬと、聞きもおわらず、烏摩后、子自慢の余りそんな....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ているような噂は立てられたくないと思った。継母である式部卿の宮の夫人が始終自分を
詛うようなことを言っておいでになって、左大将の結婚についても自分のせいでもあるよ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ようのものを与えたが、何か、いつも日の中から森の奥に潜みおって、夜ふけを待って呪
詛うたかな。 お沢 はい……あの……もうおかくしは申しません。お山の下の恐しい、....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
いてみたいという念願があるのです。 私は、何も過去の時代のみを礼讃して、現代を
詛うというような、気の強いものではありません。現代は現代で、やはりいい処はいいと....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
(力強く)とてものことにその紅い花の送り主を、私に打ち明けて下さいまし。祝すか呪
詛うか、それは今から誓うことは出来ぬなれど、貴女の憂いを増させるような、はしたな....
「「可愛い女 犬を連れた奥さん 他一編」あとがき」より 著者:神西清
チェーホフを旧約聖書のバラム(『民数紀略』二十二章以下)になぞらえ、「彼も初めは
詛うつもりだったが、詩神がそれを制してかえって祝福せしめられたものである」と述べ....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
憎む。世間の人々もその娘に対して、よい感じを持たなくなる。その娘は母を恨み、世を
詛うて、ますます始末におえぬものになってしまうのであります。しかし理解のある人は....