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「試し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

試しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青年と死」より 著者:芥川竜之介
案ですね。その足跡を印《しるし》に追いかければきっと捕まるでしょう。 ――物は試しですからまあやって見るのですね。 ――早速そうしましょう。(二人とも去る)....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る。それでまず、最初の、多分余り正確でない法則が見付かったとすると、それによって試しに事柄の経過を予報してみる。そうしてその予言が正しいかどうかを検査するという....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
て下さい。全部降しちゃって下さい。まだ一事忘れていた。当っているかいないか、一寸試して見ますから」 係の男は、呆気に取られたまま、再びクランクを始めた。 司....
自叙伝」より 著者:大杉栄
席に出しゃばっていた。そして無銘の新刀を一本貰って、藁の中に竹を入れて束ねたのを試し斬りをやらされた。スパリスパリと気持よく斬れた。 幼年学校にはいってからは....
河明り」より 著者:岡本かの子
も思って、お嬢さんほどの女をじらしぬくあの評判の女嫌いの磐石板をどうかして一ぺん試してやりたいと思いましたから。すると、あの磐石板はわたしの手をそっと執ったから....
春昼」より 著者:泉鏡花
思うのを御覧なすったら、男子でも女子でもですね、唐突に南無阿弥陀仏と声をかけてお試しなさい。すぐに気絶するものがあるかも知れず、たちどころに天窓を剃て御弟子にな....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
の室がひどく気に入ってしまった。そして一と通りの検分がすむと、さっきスプリングを試して見た寝台の上にごろりと横になって、煙草に火をつけた。 しばらくすると、看....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ことを知るや、恐れて彼を遠ざけるようになった。 その中には又、自分たちの胆力を試してみようという勇気のある人たちもあらわれて来た。そういう時には、ラザルスはい....
現代若き女性気質集」より 著者:岡本かの子
きに従い給え。 ○彼女はじっとして居られなくなった。何か試み度がっている。自分を試して見度がっている。自分の市場価値を。 ○「恋など馬鹿らしくて出来なくなりまし....
露肆」より 著者:泉鏡花
黒縮緬の羽織でも着せたいのが、悲愴なる声を揚げて、殆ど歎願に及ぶ。 「どうぞ、お試し下さい、ねえ、是非一回御試験が仰ぎたい。口中に熱あり、歯の浮く御仁、歯齦の弛....
黒百合」より 著者:泉鏡花
あさあ、これは阿蘭陀トッピイ産の銀流し、何方もお煙管なり、お簪なり、真鍮、銅、お試しなさい。鍍金、ガラハギをなさいましても、鍍金、ガラハギは、鍍金ガラハギ、やっ....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
りゃ家鴨の卵が手に入るというもんだ。まあ様子を見ててやろう。」 そこで子家鴨は試しに三|週間ばかりそこに住む事を許されましたが、卵なんか一つだって、生れる訳は....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
で、遊び半分、まあ毎年来て居ります。私ばかりじゃぁございません。仲間の者がみな腕試しやら眼試しのために」 「腕試しというのはあるが、眼試しとはなんだ」 「この泥....
唇草」より 著者:岡本かの子
今年の夏の草花にカルセオラリヤが流行りそうだ。だいぶ諸方に見え出している。この間花屋で買うとき、試しに和名を訊ねて見たら、 「わたしどもでは唇草といってますね、どうせ出鱈目でし....
」より 著者:岡本かの子
とし生けるものの嘆きに人、けだものの変りがございましょうか。 ――だったら、一つ試しに詳しく聞かして呉れ給え、参考になる。そうなあ、狐には通力というものがあるそ....