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試し斬り
「試し斬り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
試し斬りの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぎった。 「しばらくお待ちくださいまし。わたくしは町方の者でございます。唯今のは
試し斬りでございますか、それとも何か仔細がございますか」 たといそれが武士であ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
席に出しゃばっていた。そして無銘の新刀を一本貰って、藁の中に竹を入れて束ねたのを
試し斬りをやらされた。スパリスパリと気持よく斬れた。 幼年学校にはいってからは....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、何の恩怨もない彼等だが、不届きな芸人を、さんざんに、剣の先きでもてあそんだ末、
試し斬りも自由という、平馬の面白おかしい誘引に乗って、ここまで来てしまった彼等、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
突いて抉ったものだが、刃物は槍か、刀か」 「無論、槍傷ではない刀傷だ、してみると
試し斬りではなく、遺恨だろう」 「左様、恋の恨みでこうなったものらしい」 「して....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
た。 これは神尾の邸の裏の広場で試し物がある約束でありました。試し物はすなわち
試し斬りであります。朝から神尾邸へ詰めかけて来た連中は、いずれも秘蔵の刀や自慢の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んだそうだ、あのお槍を持った殿様が、平さんを突き殺しておいて、あとで五人の殿様が
試し斬りをなさるんだって言ってましたぜ。もう助かりません、何しろ、あっちが飛ぶ鳥....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
辺でむちゃくちゃに斬り殺して、お屋敷に帰り、知らん顔をしていて下されば、此方では
試し斬りにでも逢ったとか何とか云って極りが付いてから、丹三さんをよこして下されば....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
て廻った。 「拙者数日前備前屋の店頭で、長船の新刀をもとめましたが、泰平のご時世
試し斬りも出来ず、その切れ味いまに不明、ちと心外でございますよ」 と、川上|嘉....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
又、万一そうとすればこの一条は、よっぽど深う、巧みに巧んだ仕事で、もちろん尋常の
試し斬りや何かじゃない。事によるとこれは福岡中の目明を盲目扱いにした大胆者の所業....
「円太郎馬車」より 著者:正岡容
は首を左右に振ってみせた。 「アレだ。よく聞いとけよ。お手討てのはナ、新身の一刀
試し斬り。お前の首と胴とが生き別れになるンだぜ」 世にもおそろしい顔つきで圓朝....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
が可哀そうじゃねえか。誰か助けてやらねえか、あれッ、連れて行かれてしまうぞ」 「
試し斬りにされるんだ、
試し斬りに――」口々に騒ぎたててはいるものの、相手が生やさ....
「三国志」より 著者:吉川英治
天子のご都合はよいか知らぬが、おれには都合が悪い。誰かこの諜者をくれてやるから、
試し斬りに用いたい者はいないか」 すると、騎都尉の楊奉が、 「それがしにお下げ....