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「試む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
試むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
には、流れを飛び越えるのにも飽きたと見えて、また何か新しい力競《ちからくら》べを
試むべく、面白そうに笑い興じながら、河上《かわかみ》の方へ急ぐ所であった。それで....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
ある。家の職を奪われ、あるいは遠流《おんる》の身となっては、再び悪魔調伏の祈祷を
試むる便宜《よすが》もない。関白殿からなんの沙汰もないうちに、なんとかして自分の....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、講師はこころならずもひき留められて、かれらと共に供養の式を営み、あわせて法談を
試むることになった。法談が終って、衆僧がみな午飯を食いはじめると、たちまちに女真....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
に一|寝入さっせえ。そのうちに、もそっと、その上にも清い目にして進ぜよう。 鑿を
試む。月影さす。 そりゃ光がさす、月の光あれ、眼玉。(鑿を試み、小耳を傾け、鬨の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
挙げて、その刷新と改善とに当らねばならぬ。 問『終日労役に服した後で、幽明交通を
試むるのも、決して理想的でないと思うが、しかし日曜日は、却って一層心霊実験に適当....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
されば、その村においても、おてんば娘の評ありという。 さて、この女に対し第一に
試むべきは、その精神作用において異常ありやいなやの点なり。もし、この試験によりて....
「妖怪学」より 著者:井上円了
義とするにあらず。ただ、妖怪の事実を収集して、これに心理学上の説明を与えんことを
試むるに過ぎず。すなわち、心理学の学説を実際に応用して事実を説明し、もって心理考....
「迷信解」より 著者:井上円了
第十、日柄、縁起のこと。 第十一、怪火、怪音および異物のこと。等 右の説明を
試むる前に、妖怪の種類に四とおりあることを述べねばならぬ。その第一は、人為的妖怪....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
年以来のことなれども、今日にありては、いたるところこの法を試みざるはなく、これを
試むるもの、吉凶禍福、細大のことに至るまで、ことごとくこれによりて卜見すべしと信....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
はしばしば云い云いした。「その時が日本の驥足を伸ぶべき時、自分が一世一代の飛躍を
試むべき時だ」と畑水練の気焔を良く挙げたもんだ。 果然革命は欧洲戦を導火線とし....
「活人形」より 著者:泉鏡花
寂寞として墓に似たり。ややありて泰助は、表門の方に出で、玄関に立向い、戸を推して
試むれば、固く内より鎖して開かず。勝手口と覚しき処に行きて、もしやと引けども同じ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
味に慣れざるのみ。ゆえに、もし日本に来たり、その滞在の間一回、二回と重ねてこれを
試むるときは、次第にその味に慣れ、帰国の後もこれを用うるに至り、日本の輸出品これ....
「西航日録」より 著者:井上円了
び市川代治氏とともにベルリン市外に至り、緑葉森々の間に小艇を浮かべ、半日の清遊を
試む。途上即吟一首あり。 雨過春風入野塘、烟濃水暖百花香、寒喧来往何其急、昨日冬....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
して門司に向かう。 五日、晴れ。午前十一時、門司に入港す。午後、上陸して散歩を
試む。一千二百六十トンの石炭を八時間にて積了せり。その迅速なること、外人の目を驚....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
して唯|中りを待ちけるに、一時間許り経ける時、果して鈴に響く。直ちに、綸を指して
試むれば、尚放れざるものの如く、むずむずと二つ三つ感じたり、即ちそと引きて合せた....