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試験的
「試験的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
試験的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
マルティーヌという小路へやって来た。そこには、重ねて目釘《めくぎ》を打った切石が
試験的に敷いてあるのだ。ここへ来ると君の顔は晴れやかになった。そして君の唇が動い....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
れそれの地方の国語中における、問題の語系要素の百分率を取ってみる事も一つの穏当な
試験的方法であろうと考えられる。そしてこれは必ずしも不可能な事とは考えられない。....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
馬車が非常なる危険として見られて「お婆アさん危いよ」という俗謡が流行った。電灯が
試験的に点火されても一時間に十度も二十度も消えて実地の役に立つものとは誰も思わな....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
界にまだ類例のない新しい芸術ができるであろうということである。この理想への一つの
試験的の作業としては、たとえば三吟の場合であれば、その中の一人なりまた中立の他の....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
も設けたら、それだけでも自殺者の数が二割や三割は減るのではないかという気がする。
試験的に二三年だけでもそういう規則を遂行して後に再び統計を取ってほしいものである....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
ない。野菜類は現場で得られるものは利用する。カラフトではいろいろな植物を片端から
試験的に食ってみた人もある。渓流で小ざかなをつかみ取りにしたり、野獣を射止めて思....
「海底都市」より 著者:海野十三
トルばかりで、断崖の中へ向かって掘りすすめられている坑道の入口へ出た。これは今、
試験的に、穴を掘ってみているので、土はどんな地質かどんな岩があるか、鉱石であるか....
「超人間X号」より 著者:海野十三
間をこしらえることはそんなにむずかしくないはずである。 X号はまず手はじめに、
試験的に二つの人造人間をこしらえることにした。甲号は男体《だんたい》であり、乙号....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
の一人であって、試験部附の缶詰係だった。つまりこの工場で、まだ売出し前の食料品を
試験的に缶詰にする工程において、彼はそれの最後の仕事として、蓋をつけて周囲を熔接....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
まあ。あたくし、どうしましょう」風間光枝は、もう一度愕きの声を発した。 「きょう
試験的に、この写真機を取付けてみたんです。ちょっと貴女を材料に使ってみましたが、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
わしはまだよく研究していないが、さっき話したわしの友人は、ドイツの空軍研究所が、
試験的に作ったものであろうと書いてあった。もっとも、ドイツの当局では、そんなばか....
「豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
。もちろんそれは、太平洋に、戦争がおこる日に役立たせるつもりにちがいない。これは
試験的のものだというから、アメリカでは、まだこの動く島をたくさんは、つくっていな....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
化学研究所所長大河内正敏氏などが夙くから唱道して来たところであるが、呉海軍工廠が
試験的に部分品や、材料などの下請を高知県下の中小工業者に注文したところが、それが....
「アインシュタインの教育観」より 著者:寺田寅彦
逢わないような印象と理解を期待する事が出来るだろう。」 「ついでながら近頃やっと
試験的に学校で行われ出した教授の手段で、もっと拡張を奨励したいのがある。それは教....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ろではありません。……理事長も喜ばれるでしょう。……実は、ごくささやかな、いわば
試験的な施設だものですから、各方面のかたに大げさな御案内を出すのもどうかと思いま....