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詩壇
「詩壇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詩壇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「男女同権」より 著者:太宰治
メのまた下のダメという、謂《い》わば「ほんもの」のダメという事になりまして、私は
詩壇に於いて失脚し、また、それまでの言語に絶した窮乏生活の悪戦苦闘にも疲れ果て、....
「弓町より」より 著者:石川啄木
は何事も考えられぬようになっていた。 象徴詩という言葉が、そのころ初めて日本の
詩壇に伝えられた。私も「吾々の詩はこのままではいけぬ」とは漠然とながら思っていた....
「聖書」より 著者:生田春月
うだ。二人の話は愈々はずみ出した。僕は調子に乗って、象徴詩を罵り始めた。 「僕は
詩壇をあやまるものは今の象徴詩だと思います。象徴詩は人間を殺します、一体今の象徴....
「河明り」より 著者:岡本かの子
恋を慟哭する表現がいかに少女の情緒にも、誇張に感じられた。しかもその時代の日本の
詩壇は、もはやそれらのセンチメンタリズムを脱し、賑やかな官能を追い求めることに熱....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
の中に、日本の文壇思潮と相容れない、切支丹的邪宗門の匂《にお》いを感ずる。)単に
詩壇が
詩壇として軽蔑《けいべつ》されているのではない。何よりも本質的なる、詩的精....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
パリーの最も完全な詩人の一人は、「各自の商品や生産品や見切品を付した現代フランス
詩壇の労働表」をこしらえて面白がっていた。そして、「玻璃《はり》製の大燭台《だい....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
つとめていらッしゃった。前駐日大使ポール・クローデルはヴァレリイと並んでフランス
詩壇の大御所であった。 しかし、文士が政治家でなければならぬわけもない。私は身....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
審言は膳部員外郎であった。審言は一流の大詩人で、沈※期、宋之門と名を争い、初唐の
詩壇の花形であった。 父の閑は奉天の令で、公平の人物として名高かった。 杜甫....
「美術学校時代」より 著者:高村光太郎
えたもの、あの頃から後のが自分のものである。その当時は象徴派、ロマンチック派等が
詩壇に起って僕は蒲原有明、上田敏、薄田泣菫などのものを読んだ。 其頃学校の方で....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
きぞちっくな味すら受け容れられない場合のあるのが、最非難されるのである。 現在の
詩壇の有様を見ると、ある部分まで、作家たちの詩は、日本語を忌避している様に見える....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
となれば、これらの句には、洋画風の明るい光と印象があり、したがってまた明治以後の
詩壇における、欧風の若い詩とも情趣に共通するものがあるからである。 僕が俳句を....
「霊廟」より 著者:永井荷風
仏蘭西《フランス》現代の
詩壇に最も幽暗典雅の風格を示す彼《か》の「夢と影との詩人」アンリイ・ド・レニエエ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ことは実現せず、羅馬字運動も明治十年代に早く生じていながら実を結ばず、まして日本
詩壇の一方に英語詩や独逸語詩が場所を占めて創作されるというのでもなかったのに、何....
「婦人の過去と将来の予期」より 著者:小川未明
私は、その青春時代を顧みると、ちょうど日本に、西欧のロマンチシズムの流れが、その頃、漸く入って来たのでないかと思われる。
詩壇に、『星菫派』と称せられた、恋愛至上主義の思潮は、たしかに、このロマンチシズ....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
ます。 近来俳句についての拘束を打破してかかることを主張するものがありますが、
詩壇には何の拘束もない別の天地のあることを忘れてはいけません。拘束のない自由の天....