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「詩家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

詩家の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山月記」より 著者:中島敦
詩作に耽《ふけ》った。下吏となって長く膝《ひざ》を俗悪な大官の前に屈するよりは、詩家としての名を死後百年に遺《のこ》そうとしたのである。しかし、文名は容易に揚ら....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
芸術家と享受者《きょうじゅしゃ》の間に個性の一致があるからだろう。君がいくら新体詩家だって踏張《ふんば》っても、君の詩を読んで面白いと云うものが一人もなくっちゃ....
弓町より」より 著者:石川啄木
時に玩具《おもちゃ》を弄《もてあそ》ぶような心をもって詩を書きかつ読むいわゆる愛詩家、および自己の神経組織の不健全なことを心に誇る偽患者《にせかんじゃ》、ないし....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
た。それから私の知っている所で、文章家では肥前藩の於保武十氏中村藩の藤田九万氏、詩家では小田原藩の村上珍休氏などであった。この頃はいずれの藩からも昌平学校が開け....
北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
きな勢力であった。北村君を先ず文壇に紹介したのは、この巌本善治氏であった。『厭世詩家と女性』その他のものを、北村君が発表し始めたのは女学雑誌であったし、ああいう....
詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
破調の詩の時代が来た。この長い年月に整理すべきものは整理しながら、やはり昔の象徴詩家が古語によせた情熱と同じものを、今の詩壇の人々の詩語や、文体の上に散見する事....
梅雨晴」より 著者:永井荷風
となった。わたしは西洋文学の研究に倦《う》んだ折々、目を支那文学に移し、殊に清初詩家の随筆|書牘《しょとく》なぞを読もうとした時、さほどに苦しまずしてその意を解....