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詩集
「詩集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詩集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
しても、二三か月は床《とこ》についてしまうのですから。僕はある時僕の家にトックの
詩集を読んでいました。するとそこへ駆けこんできたのはあのラップという学生です。ラ....
「葱」より 著者:芥川竜之介
い西洋|綴《とじ》の書物が並んでいる。「不如帰《ほととぎす》」「藤村《とうそん》
詩集」「松井須磨子《まついすまこ》の一生」「新朝顔日記」「カルメン」「高い山から....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
どと思い耽《ふけ》っている彼だった。しかも眼だけはその間も、レクラム版のゲエテの
詩集へぼんやり落している彼だった。……
「兄さん。試験はまだ始らなかった?」
....
「或る女」より 著者:有島武郎
香園《たいこうえん》にでも行って遊んでいるのかそこには姿を見せなかった。
岡は
詩集らしいものを開いて見ていた。そこにはなお二三冊の書物が散らばっていた。愛子は....
「星座」より 著者:有島武郎
園は昇っていった。何んの気だか自分にもよくは解らなかった。左手には小さなシラーの
詩集を持って。頂上には、おもに堅い木で作った大きな歯車《はぐるま》や槓杆《てこ》....
「世相」より 著者:織田作之助
高等学校の万年三年生の私は、一眼見て静子を純潔で知的な女だと思い込み、ランボオの
詩集やニイチェの「ツアラトウストラ」などを彼女に持って行くという歯の浮くような通....
「弓町より」より 著者:石川啄木
び繰返さんとしつつあるようなことはないか。 諸君は諸君の机上を飾っている美しい
詩集の幾冊を焼き捨てて、諸君の企《くわだ》てた新運動の初期の心持に立還《たちかえ....
「聖書」より 著者:生田春月
の『デ・プロフンディス』や、Kさんの大好きなスウィンバアンやアーサア・シモンズの
詩集の下から引出して、僕の手に渡してくれた。見るといかにも古色蒼然たるものだ。全....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ら、夢幻的な韻を作って続ける。
「ところでペンクライクが編纂した『ツルヴェール史
詩集成』の中に、ゲルベルトに関する妖異譚が載っている。勿論当時のサラセン嫌悪の風....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
・ハイヤームの名はこうして世界的なものとなった。 詩聖ゲーテはその有名な『西東
詩集』の中で、人も知るごとく、ペルシア語の原文さえも引用して、古きイランの詩人た....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
原の町行きの二等切符を買いました” “駅前の本屋へ寄りました。サトウ・ハチローの
詩集と旅行案内とを買いました” “駅前の喫茶店で、紅茶一つ、アンミツ一つをたべま....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
ったので、それを紅葉、露伴、中西梅花(この人は新体詩なるものを最初に創り、『梅花
詩集』という本をあらわした記念さるべき人である。後、不幸にも狂人になった)、内田....
「芙蓉の花にも似た美しい楊貴妃を」より 著者:上村松園
し湯上りのぽっと紅潮した皮膚が見えて居ると言った風で……傍には侍女が一人います。
詩集はかなり繙きましたが白楽天のは殊に愛誦して居りましたし中でもこの長恨歌には深....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の和歌集が勅によって撰ぜられたのは、『経国集』・『文華秀麗集』・『凌雲集』などの
詩集が勅によって撰ばれたのに倣ったのであるが、一度『古今集』が出てからは、これが....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
いたからで、北城の人民達は皆日本兵の庇護を受けた』 とあり、また“驢背集”という
詩集には、 『日本軍の入城に依って宮城が守られ、逃げる隙なく宮中に残った数千人....