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詮索
「詮索〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詮索の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
一つで女中や婆あやや書生を使い、私を育てて来た父には生甲斐《いきがい》として考証
詮索の楽しみ以外には無いように見えたが、やはり寂しいらしかった。だが、情愛の発露....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
あり、まだ、プールの灰汁もよく脱けていないので、産卵は思いとどまり、復一は親魚の
詮索にかかった。彼は東京中の飼育商や、素人飼育家を隈なく尋ねた。覗った魚は相手が....
「河明り」より 著者:岡本かの子
た。見られる同性というならば、あの娘ぐらいなもので、その娘は他人に対するそういう
詮索には全然注意力を持たないらしかった。それは私を気易くさせた。 この宿の堆朱....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
て白扇がおれの手にはいったことを知っていたのかな。」 そうは言っても、別に深く
詮索するほどのことではないので、それはまずそのままで済んでしまった。それから半年....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
でまあ、その何だ、私も素人じゃねえもんだから、」 と目潰しの灰の気さ。 「一ツ
詮索をして帰ろう、と居坐ったがね、……気にしなさんな。別にお前の身体を裏返しにし....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
故障があるのだ」 「どんな故障ですか」と、青年は訊いた。 「医者のことをそんなに
詮索するのは、君は心身いずれかに病気があるのではないかな」と、教授は笑いながら言....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
きめて、まずこの一件も一埒明いたのでした。しかし物事にはすべて裏の裏がある。その
詮索をおろそかにして、ただ月並の解決法を取って、それで無事に納まるものと思い込ん....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
事実談ほどに私のこころを惹かなかった。したがって、これは好奇心に富んだ、まじめな
詮索家を満足させるに十分であると思う。バーグレーヴ夫人は現在生きている人で、死ん....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
きめて、まずこの一件も一埒明いたのでした。しかし物事にはすべて裏の裏がある。その
詮索をおろそかにして、ただ月並の解決法を取って、それで無事に納まるものと思い込ん....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
、光が不要であったか、それとも有っては却って邪魔になったか――しかしそんなことを
詮索しているうちに、さっきの運搬夫の女が、炭車を持たずに蒼くなって駈け戻って来た....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
もの誰一人の例外もなく、それまで、田のあぜであると考えて、それ以上のことはてんで
詮索しようとしなかった山腹や川沿いの荒地(それなしには傾斜地のことで田の用水は保....
「父の怪談」より 著者:岡本綺堂
のである。毎晩のことであるから、どの人ももう根負けがしたらしく、特に進んでそれを
詮索しようとする者もなかったが、そのなかで猪上なにがしという若侍が忌々しそうに舌....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
に蟹がはいり込んだことを説明したので、四人の女たちはまた起ちあがって座敷の隅々を
詮索すると、蟹は果たして発見された。かれは床の間の上に這いあがって、女学生の化粧....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
から手爾於波、漢字の正訛、熟語の撰択、若い文人が好い加減に創作した出鱈目の造語の
詮索から句読の末までを一々精究して際限なく気にしていた。 二葉亭時代の人は大抵....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
れ。 わたし(S夫人自身のこと)がこの聖者に、憎いほど激しい嫉妬を覚えて、その
詮索に附き纏い始めたのは、この自分の部屋で聖者の逸話集を読んだときからだ。その主....