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「詰まるところ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

詰まるところの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ガアとレコードを売っている。 まだまだ数え立てると限りもないが、要するにトドの詰まるところ文化生活の理想は何かと考えて来ると、彼等が学生や腰弁時代に口を極めて....
縮図」より 著者:徳田秋声
て来たものであろうことも、倉持は想像していた。 「何といっていた?」 「そうね。詰まるところ門閥も高いし、血統も正しいから、私たちのような身分のないものは、家へ....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
出来事を出来るだけ詳しく話して聞かせた。 「どうだい。みんなわかったかい。だから詰まるところこうなるんだ。今度の事件は一切合財、みんな偶然の出鱈目ばかりで持ち切....
木魂」より 著者:夢野久作
前提として掲げてある、次のような解説であった。 「……天才とか狂人とかいうものは詰まるところ、そうした自分の性格の中の色々な因子の中の或る一つか二つかを、ハッキ....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
方向と位置と ――鼻の静的表現(一) こんな御意見は詰まるところ、 「鼻は無いと困る。見っともなくて極りが悪いから」 というだけで....
日本の河童」より 著者:宮本百合子
クの直情をも描けなかったところに、作家芥川としての悲しい河童性があった。河童とは詰まるところ日本の前時代的な物の怪なのである。 火野葦平の河童は、一九四〇年の....
今戸心中」より 著者:広津柳浪
里は悲しくもあり、情なくもあり、口惜《くや》しくもあり、はかなくも思うのである。詰まるところは、頼りないのが第一で、どうしても平田を忘れることが出来ないのだ。 ....
方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
母がこの写真に、要求しているものがある※ しかし、それが母への追憶だけとすれば、詰まるところは何事でもないわけだ。それから、末起が失望気味ながらページをくるとま....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
の人民をばみな結構人にして御しやすきものと思い込み、その弊ついに専制抑圧に至り、詰まるところは飼犬に手を噛《か》まるるものなり。返す返すも世の中に頼みなきものは....