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詰問
「詰問〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
詰問の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
た。が、お鈴の顔を見ると、いきなり「お芳か?」と声をかけた。それは妙に切迫した、
詰問に近い嗄《しゃが》れ声《ごえ》だった。お鈴は襖側《ふすまがわ》に佇《たたず》....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ね》の落ちるほど笑い出しました。僕はもちろん腹が立ちましたから、何がおかしいかと
詰問しました。なんでもチャックの返答はだいたいこうだったように覚えています。もっ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ら、「失敗したんじゃないかって? 君は一体お敏に何をやらせようとしたんだ。」と、
詰問《きつもん》するごとく尋ねました。けれども泰さんはその問には答えないで、「も....
「或る女」より 著者:有島武郎
はどうでもいいとして、妹たちの事が話題に上るとともに、五十川女史を向こうに回して
詰問のような対話を始めた。なんといっても五十川女史はその晩そこに集まった人々の中....
「或る女」より 著者:有島武郎
らを切るために大胆に顔を上げたとも取れる。またそんな意味ではなく、あまり不思議な
詰問が二度まで続いたので、二度目には怪訝《けげん》に思って顔を上げたのかとも考え....
「片信」より 著者:有島武郎
なら、なぜクロポトキンやマルクスや露国の革命をまで引き合いに出して物をいうかとの
詰問もあろうけれども、それは僕自身の気持ちからいうならば、前掲の人人または事件を....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
からあれを持ってこられたのですか」 僕はマカオ博士の方をふりかえって、はげしく
詰問の言葉をおくった。 「おうほ、そのことそのこと」 と、博士はハンカチで額の....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ぬ。 「翻訳でも頼まれたか、前世は牛だとか、午だとか。」 と串戯のような警抜な
詰問が出たので、いささか言が引立って、 「いいえ、実はその何でございまして。その....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
。その衝動の満足を求めたことは、そのまま許されることではないか。そう或る人は私に
詰問するかも知れない。私はその人に問い返して見よう。あなたが考える前に先ずあなた....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
しどういうものか二人は僕の頼みにすぐには賛成してくれなかった。反って二人して僕に
詰問するような態度で、 「ねえ準一や。お前はおじさんの室から、何か盗みだして持っ....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
べてのそれに対する気持を辻に話そうと思いました。それには話をして、なおいろいろな
詰問を受けるようなことを残しておきたくないという例の私の負け惜しみから、まず大杉....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
て寄越されたので、その手紙を後に滝田さんに見せると、之はひどいと云って夏目先生に
詰問したので、先生が滝田さんに詫びの手紙を出された話があります。当時夏目先生の面....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
たでしょうか、私も一緒に行けと言われたんですが、遂に私は行かなかった。友達は私を
詰問って言うことに、君も細君を亡くしているくせに、何という細君不孝だ。是非共細君....
「科学時潮」より 著者:海野十三
も一緒にこれを怪人が着しているのだという事が判った。 一行は怪人に其の不道徳を
詰問したが、一向要領を得なかった。というのも怪人は人を殺すということなんか、別に....
「迷信解」より 著者:井上円了
ら卜筮家に欺かれたるを知り、にわかにその家に至り、『なにゆえにわれを欺きしや』と
詰問しければ、筮者曰く、『決して欺きたることなし。足下は某月某日に必ず死すべきは....