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話し上手
「話し上手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
話し上手の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
わすといけないと思いまして、わざとそろそろ馬を歩かせましたが、このお婆さんは中々
話し上手で、紅矢の顔色の悪いのを見て、いろいろ親切に尋ねましたから、紅矢もうっか....
「わが町」より 著者:織田作之助
したけど、〆さんが飛び上らなんだら、僕もうあの時におだぶつやった」 次郎は存外
話し上手で、 「――しかし、考えてみたら、あの時分から僕は潜るのが好きやったんや....
「道標」より 著者:宮本百合子
かったということ。そしてあんなにゴーリキイが愛して、命の糧のようにさえ思っていた
話し上手のお祖母さんの写真さえ、ただ一枚スナップものこされていないという現実は、....
「『暦』とその作者」より 著者:宮本百合子
の現実的な厚いゆたかで強靭な裏づけを与えることとなっている。 作者がある意味で
話し上手で、楽な印象を与えるから、壺井さんの作品をよむと成程自分もこんな風にすら....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
「鴻ノ巣女房」というのをよみました。こういう小説家たちが、みんな一種の語りて、お
話し上手となってしまうのは不思議なこと。内面へ立体的にきり込まず、面白い話しぐち....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
の顔を子細ありそうに見較べていましたが、そのまま奥へはいってしまいました。 お
話し上手のかたですと、これだけの筋道をもっと掻いつまんで要領を得るようにお話しが....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
おピアノや他の楽器をも、いたって上手《じょうず》に演奏することができた。またごく
話し上手で、多少鈍重ではあるが様子がよく、ドイツにおいて古典的な美男子とさるる型....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
とは頭の遊戯であって、言葉をこしらえだし次にその言葉を実物だと考えて面白がってる
話し上手《じょうず》な奴《やつ》どもの冗談だと、言い放った。レオンハルトは気を悪....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
たいして、彼らはいっそう活発な打ち開けた知力をもっていた。たいていは南欧生まれの
話し上手《じょうず》で、驚くべきほど芸術愛好家だった。その点だけを言えば、「ほと....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
》となっていたこともある。サン・ミイエルでは喜劇を演じたこともある。気取りやで、
話し上手で、大げさにほほえみ、大げさに身振りをした。「国の首領」の石膏像《せっこ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
でしっかりしていた。家族の者らや一門の者らから敬愛されていた。人の心をひくほどの
話し上手であった。悟り澄ました為政家であり、内心は冷ややかであり、目前の利害に強....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
ていると、六畳の間の天井裏から不思議な物が発見されたのです。」 博士はなかなか
話し上手である。ここで聴き手を焦らすようにまた一と息ついた。その手に乗せられると....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
や諂いではなかったか。――と又太郎高氏は、さげすみつつも、またつい、佐々木道誉の
話し上手につりこまれては、 「……が、しかし一種の人物」 と自然に同調もされて....
「日本橋附近」より 著者:田山花袋
った。 その日はなぜかMは非常に感じ早かった。丸で別な人か何ぞのように見えた。
話し上手で、しゃれがうまくって、真面目で、それでいてどこか溌剌としたところのある....