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「話し振り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

話し振りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
たのだそうである。所が、話して見ると、どうも普通の人間ではない。話すことと云い、話し振りと云い、その頃東洋へ浮浪して来た冒険家や旅行者とは、自《おのずか》ら容子....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
典型的と思われる、機知と飛躍に富んだ会話が展開された。相当な年配の芸妓たちまで「話し振りを習おう」といって、客を捨てて老女たちの周囲に集った。 彼女一人のとき....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
心を燃やしていたのである。 ところが、そうした編輯長の大阪弁まるだしのとぼけた話し振りに接していると、なにかしみじみとした雰囲気に甘くゆすぶられる想いで彼は敵....
ふもれすく」より 著者:辻潤
で興奮したことが僕をおかしがらせたのであった。しかし渡辺君のこの時のシンシャアな話し振りが彼女を心の底から動かしたのかも知れない。そうだとすれば、僕は人間の心の....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
、ほとんど沙漠の中の蛮地のように遠く思え、欧洲はすぐ神戸の先に在るように親しげな話し振りをかの女はした。だから、四年前一家を挙げて欧洲へ遊学に出掛ける朝も、一ば....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
これゃ、どうしゅたって、共産主義がこっちまでやってきましゅぞ。」真に大事だという話し振りで、「早よ、内地へ軍隊をくり出しゅように云ってやって貰わなけゃ、財産(し....
ラジオ雑感」より 著者:寺田寅彦
顔が見える」。そうしてそれが音の不完全を助けて理解を容易にするように思われる。「話し振り」をよく知っているという事は、単に音響だけの記憶を意味するのではなくて、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
えないようにできていたけれど――しかし彼女らは皆、奇体にドイツ婦人となっていた。話し振りから着物の着方までそっくりで、時としてはあまり似通いすぎていた。ユーディ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
むことなど。オーロラは揶揄《やゆ》するのが好きで、ジョルジュの性急なやや気取った話し振りを、面白そうに真似《まね》てみせた。そしてたがいに嘲りながら二人はうれし....
」より 著者:黒島伝治
めもない話をした。曹長は現役志願をして入営した。曹長にしては、年の若い男だった。話し振りから、低級な立身出世を夢みていることがすぐ分った。彼は、何だ、こんな男か....
グロリア・スコット号」より 著者:ドイルアーサー・コナン
て彼は、君をここから引っぱり出すと云うことを、神様に誓っているんだ」 これが彼の話し振りだった。始めのうち私は、それを無意味なものだと思っていた。がしかし、しば....
地上」より 著者:島田清次郎
態度の立派さ! 威圧するような泰然とした静坐の仕様、静かではあるが熱と力に充ちた話し振り、父の容太郎に広い茶の室で容一郎が紹介したときの、あの父さえも一と呑みに....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
(竹取翁は姿も声も全く第二幕と同じ讃岐ノ造麻呂であるが、翁の「面」をつけている。話し振りは非常にゆっくりと穏かに) 文麻呂 僕です。僕ですよ。文麻呂です。…… ....
世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
な美男子である。人を眩するような、生々とした気力を持っている。馬鹿ではない。ただ話し振りなどがひどくじだらくである。何をするにも、努力とか勉強とか云うことをした....
友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
い内に、可なり額がふけ、身なりも老成して来た。少くとも私にはそう見えたのである。話し振りにも落ち付きが出て、青年らしい稚気を脱却したことが眼についた。なぜと云う....