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話し相手
「話し相手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
話し相手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
際してみるといいともいった。そのたびごとに葉子は激しく反対した。あんな人間を岡が
話し相手にするのは実際不思議なくらいだ。あの人のどこに岡と共通するような優《すぐ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
半七と鳥さしとは打ち解けて話し出した。外の雨はまだ止まないので、二人は雨やどりの
話し相手というような訳で、煙草を喫いながらいろいろの世間話などをしているうちに、....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
教えてくれた人もなければ、おれの絵を見てくれる人もない。岩内の町でのたった一人の
話し相手のKは、おれの絵を見るたびごとに感心してくれる。そしてどんな苦しみを経て....
「親子」より 著者:有島武郎
るなと思った。 二人が風呂から上がると内儀さんが食膳を運んで、監督は相伴なしで
話し相手をするために部屋の入口にかしこまった。 父は風呂で火照った顔を双手でな....
「振動魔」より 著者:海野十三
あたえたことだったろう。話し声の一人は柿丘秋郎にちがいなかったけれど、もう一人の
話し相手は呉子さんではなく、なんとそれは白石博士夫人雪子女史だったではないか。 ....
「蠅男」より 著者:海野十三
、蠅男が入りよったんや。あんさんの命令どおり、すぐ電話局へかけてみて、あんさんの
話し相手が今どこから電話をかけているか調べてもろうてな、それから直ぐ署の方へ連絡....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
人間ばかりである。衣冠の人は士を叱った。 「おれは貴様が独りでいるのを憐れんで、
話し相手に子供を出してやると、飛んでもない怪我をさせた。重々不埒な奴だ。その罪を....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
に、それではここに泊らせてくれと言った。平助はひとり者であるから、たとい盲目でも
話し相手の出来たのを喜んで、その晩から自分の小屋に泊らせて、出来るだけの面倒をみ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
前を呼び出そうと思っていたところだ」 半七はすぐに着物を着かえて、今まで彼女の
話し相手になっていた女房を遠ざけて、お鉄を長火鉢の前に坐らせた。 「早速だが、あ....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
いた。 「侯爵さまは、いい声の人を探し出すために、ああしてたえず音叉を鳴らして、
話し相手の声をおしらべになっていたんですって、そんな話を、お聞きになりません?」....
「獏鸚」より 著者:海野十三
肉を云ったが、でも私が入ってきたときよりもずっと朗かさを加えたのだった。彼は今、
話し相手が欲しくてたまらないのだ。 「これは或る密書の一部分なんだよ」と帆村は遠....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
り分けていじらしくも思われて、彼が駐在所の前を通るたびにきっと声をかけて、かれの
話し相手になってやった。かれは倉部巡査にもなついていた。 「これで相原医師の身の....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
なるもののパンは苦く、彼の階梯は急なり」と言っている。しかもこの老貴婦人の憐れな
話し相手リザヴェッタが、居候と同じような辛い思いをしていることを知っている者は一....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
屈を感じないわけには行かなくなった。 勿論、倉沢は母屋から毎日|出張って来て、
話し相手になってくれるのではあるが、久し振りで出逢った友達というのではなし、東京....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
です。 柳 高田さんを呼びに行ったのさ。 中二 高田さんが来るんですか。そりゃあ
話し相手があって好いな。 李中行 おれでは
話し相手にならないと云うのか。どこまで....