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「話し込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

話し込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
に継《つ》ぎ合せつつある一部始終《いちぶしじゅう》を御馳走《ごちそう》に、晩まで話し込む気でいたのである。けれども田口の門を出て日比谷公園の傍《わき》に立った彼....
こころ」より 著者:夏目漱石
時たまお嬢さん一人で、用があって私の室へはいったついでに、そこに坐《すわ》って話し込むような場合もその内《うち》に出て来ました。そういう時には、私の心が妙に不....
党生活者」より 著者:小林多喜二
本では夜遅く外を歩く自由も、喫茶店で無理矢理な官憲の点検を受けずには、のんびりと話し込む自由もないと書いてあるそうだが、それは本当だ。そしてそれは特に我々への攻....
岩石の間」より 著者:島崎藤村
く「軍隊に居た時分」を持ち出す。時には、音吉が鈴を振鳴しても、まだ皆な火鉢の側に話し込むという風であった。 「正木さん、一寸この眼鏡を掛けて御覧なさい」 「まだ....
新生」より 著者:島崎藤村
珈琲店の店先へ来て珈琲の立飲をして行く近所の家婢《おんな》も、帳場のところへ来て話し込む労働者もしくはお店者風《たなものふう》の仏蘭西人も、奥の部屋に形造った小....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ると心配して居りました」 「それだから、おまえさんが御用人を連れて行って、うまく話し込むんですね。このお方は書画が大変にお好きで、こちらに探幽の名作があるという....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
でございます。扨其の歳の暮に春部梅三郎が何ういう執成しを致しましたか、伯父秋月へ話し込むと、秋月が渡邊織江の処へまいりまして相談致すと、素より推挙致したのは渡邊....
」より 著者:島崎藤村
れから僕がSさんの家へ寄ると、写生を出して見せてくれる、どうかすると夜遅くまでも話し込む――その家の庭先がこの画さ。あの時分は実に楽しかった……二度とああいう話....
」より 著者:島崎藤村
、一人で家の内をにぎやかしていた。夕飯後の茶の間に家のものが集まって、電燈の下で話し込む時が来ると、弟や妹の聞きたがる怪談なぞを始めて、夜のふけるのも知らずに、....
うつり香」より 著者:近松秋江
時分は、私は清月にゆかずに、すぐお宮のいる家にいって、主婦やお清を対手にしながら話し込むことがめずらしくなかった。 「雪岡さん、何にもありませんが御飯を食べませ....
道標」より 著者:宮本百合子
あざやかにひきたてている。 伸子はパリへかえって来る早々、こんなにして、蜂谷と話し込むことがあろうと思っていなかった。パリで蜂谷にまた会うことがあるかないか、....
貞操問答」より 著者:菊池寛
も、美和子の話では、前川さんは二階の貴女の部屋へ上って行って、一時間も二時間も、話し込むというじゃないの。だから、私心配になって訊いたのよ。」 またしても、ひ....
母たち」より 著者:小林多喜二
、それは只事ではないということはよく分る。だから頼りになりそうな山崎のお母さんと話し込むと、正体がないほど弱くなってしまうの。 窪田が二十日程して釈放された。....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
れじゃアとても競争が出来ない、」とその後私の許へ来て話した。 尤も二時三時まで話し込むお客が少くなかったのだから、書斎のアカリの消えるのが白々明けであるのは不....