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「話にならない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

話にならないの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
。 やがて彼れは松川の屋敷に這入って行った。農場の事務所から想像していたのとは話にならないほどちがった宏大な邸宅だった。敷台を上る時に、彼れはつまごを脱いでか....
雛がたり」より 著者:泉鏡花
と思う……ちょっとですよ。 ――構わず注ぎねえ。 なんかで、がぶがぶ遣っちゃ話にならない。 金岡の萩の馬、飛騨の工匠の竜までもなく、電燈を消して、雪洞の影....
三十年後の東京」より 著者:海野十三
万年雪とける 昭和五十二年の夏は、たいへん暑かった。 ことに七月二十四日から一週間の暑さときたら、まったく話にならないほどの暑さだった。 涼しいはずの信州や上越の山国地方においてさえ、....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
るのかも知れない」 清二は不図、そんなことを考えたのだった。 それから後は、話にならないほどの、単調な日が続いた。 昼間は、絶対に水上へ浮びあがらなかった....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
もっとも両側の家だけは五階六階七階の高い家だが、そのすすけた汚なさは、ちょっとお話にならない。自動車で走るんだからよくは分らないが、店だって何だか汚ならしいもの....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
夏は、たいへん暑かった。 ことに七月二十四日から一週間の暑さときたら、まったく話にならないほどの暑さだった。 涼《すず》しいはずの信州や上越の山国地方におい....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
て靴が入らなくなったり、だいぶいじめられた。 しかしその時の雪のよかったことは話にならない。話を聞くと二月の上高地は、素敵な粉雪らしい。黒部の上流は温泉のある....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
られ、完全に働きだすとしたら、われわれはなにも年月の夥しくかかる宇宙艇などのお世話にならないでも、地球と月と火星の間を、数時間|乃至数十分で旅行することが出来る....
火星兵団」より 著者:海野十三
」 「いえ、自動車が、猛烈なスピードをあげて逃げてしまったのです」 「逃しては、話にならないね」 「ところが、追いついたのであります」 「どうも君は、話し方を知....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
遺物だね。潜水艦などは、大吹雪も平気で、どんどんこっちへついているんだ。君では、話にならない。船長をよんでくれたまえ」 「はあ、船長ですね」 船長が代って、電....
転機」より 著者:伊藤野枝
のことは聞いてしまおうとして尋ねるのであった。 「ええ、その人達がまたやはり、お話にならないような難儀をしているのです。みんなが苦しみながら、でもまだ、谷中に残....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
のである。 男が真中の卓子台に、肱を支いて、 「その後は。どうしたい。」 「お話にならないの。」 と自棄に、おくれ毛を揺ったが、……心配はさせない、と云う姉....
歯車」より 著者:芥川竜之介
僕の見たものは錯覚ではなかった。しかし錯覚ではないとすれば、――僕は午飯の世話にならないうちに姉の家を出ることにした。 「まあ、善いでしょう」 「又あしたで....
海亀」より 著者:岡本綺堂
が、この場合、僕もむやみに悲しくなって、二人は無言でしばらく泣いていた。いや、お話にならない始末だ。 それから僕は墓前に参拝して、まだ名残り惜しそうに立ってい....
迷彩」より 著者:上村松園
決して作品が立派になってはいないのです。この蟋蟀だって誠に拙ないもので、その点お話にならないものでした。 ○ この間ある人の話でしたが、それは東京の....