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「詳報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

詳報の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
ところ、まだ少しの手がかりもないようである」 翌日の新聞は、さらに、次のような詳報を付け加えた。 「モルグ街の惨劇。この最も奇怪な恐ろしい事件〔フランスでは『....
海底大陸」より 著者:海野十三
ぶる元気である。ただし今回の遭難事件によって死傷したる者もあるようであるが、まだ詳報は発表されない」 市民たちは、この第二報を耳にして、さしあたり満足の歓声を....
田舎教師」より 著者:田山花袋
おとぎりそう、こまつなぎ、なでしこなどがあった。 新聞にはそのころ大石橋の戦闘詳報が載っていた。遼東! 遼陽! という文字が至るところに見えた。ある日、母親は....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。こんな天気にB29で壕入りは閉口と思って居ります。大挙来襲しそうに見えたのは、詳報なしの由、よこへそれたというより、手前で稼いだというわけでしょうか。Bでヘキ....
ものの影」より 著者:豊島与志雄
て、不快そうに口を噤んでしまった。 新聞の報道はだいたい二回きりで、途切れた。詳報も結論もなく、潮が引いたような工合で、空白な浜地だけが残った。その浜地に、彦....
自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
、よく解ってくれるだろうと思うが、この全く休み無い立て続けの大活動の中で、事件の詳報をもたらすと云うことは、それはたしかに世の好奇心に大いに期待することには相違....
次郎物語」より 著者:下村湖人
とりわけ斎藤実、高橋是清といったような、ながく国民に敬愛されていた人たちの遭難の詳報は、田川大作のような右翼的傾向の強い塾生たちにも、さすがに悲痛な気持ちをもっ....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
が、それでも逃がして浦塩へ追い込めると士気に関係する。これで先ず一段落が着いた。詳報は解らんが、何でもよっぽど旨く行ったらしい……」とちょっと考えて「事に由ると....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
られた当時の全貌を、書き添えてみるならば、二十六日にも各紙はさらに「謎の決闘事件詳報」として、事件の詳報に努めています。 「棚田、井沢両判事の不思議なる決闘事件....
三国志」より 著者:吉川英治
軍を編制しました」 「そいつは捨ておけん」 「もとよりのことです」 「で――まだ詳報はこないか」 「昨夜、夜半から今暁にかけて、ひんぴんたるその早馬です。――す....
三国志」より 著者:吉川英治
ないのを知って、次の日からは、道をかえて、長安へ進んでおるようです」 そういう詳報も入った。 孟達は聞くごとによろこんで、 「万端、こちらの思うつぼだ。いで....
私本太平記」より 著者:吉川英治
りに、都へさして逃げ落ちて行き、味方はすかさずそれを追撃中にある――ということの詳報だった。 こう急速とは、尊氏にも、予想外であったらしい。 彼は一将をえら....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ちなどもととのいかけていた頃であったろう。 金ヶ崎落城の悲報が入った。――その詳報の聞えるたびに、夜の花は、声なき御廂を、雨と打った。 けれど、やがて。 ....
鉄の処女」より 著者:大倉燁子
う風に深い沈黙に陥ってしまった。 私は翌日の朝刊を待ちかねた。東伯爵夫人自殺の詳報を知りたかったからだった。果してどの新聞にも美しい夫人の写真と一緒に詳しい記....