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誇大妄想
「誇大妄想〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
誇大妄想の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
」
「しかし天才は天才だが、気違いはやはり気違いだろう。」
「そう云う差別なら、
誇大妄想狂《こだいもうぞうきょう》と被害《ひがい》妄想狂との間にもある。」
「そ....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
われわれ日本の社会に対する痛烈極まる風刺を含んでいるではないか。これを単に僣上な
誇大妄想や山カンと思って非難するなら、世間はみずからを知らぬものと云わねばならぬ....
「球根」より 著者:寺田寅彦
に自分を興奮させたか不思議に思われるのであった。それでひょっとすると自分は一種の
誇大妄想狂に襲われているのではないかと思って不安を感じる事もあった。そういう時の....
「海底都市」より 著者:海野十三
うになります。ねえ、そういうわけでしょう」 「そういうわけには違いないが、そんな
誇大妄想《こだいもうそう》のような大工事が、人間の手でやれるかい」 「この棚工事....
「ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
、このソヴェトの五ヵ年計画を一目見て、先ず嗤《わら》った。ソラまたボルシェビキの
誇大妄想がはじまった! と。それから、ブルジョア経済学の理屈を武器にして、けなし....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
者はそれを学理的にうらづけた。が、其等は資本主義国の生産事情にとっては、まことに
誇大妄想的拡大であるかもしれないが、ソヴェト同盟にとっては全然実現可能の必要欠く....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
|奇譚集」、曰く「特許局|編纂――永久運動発明記録全」、曰く「ジーメンス研究所|
誇大妄想班報告書第一|輯乃至第五十八輯」、曰く「世界|瘋癲病患者|妄想要旨類聚」....
「神田を散歩して」より 著者:寺田寅彦
すれば始めから問題はなくなる。これまで自分の考えたようないろいろの心配などは畢竟
誇大妄想病者の空中に描く幻影のようなものかもしれない。しかしはたしてそうであれば....
「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」より 著者:戸坂潤
、事態の新しさに適応する力を失った時に多いことで、憂鬱な人間は誰でもハムレット、
誇大妄想の人間は誰でもドン・キホーテと云った類で、大抵は隙だらけの特徴づけに終ら....
「雑記帳より(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
れがないとは云われない。 七 ドンキホーテの映画を見た。彼の
誇大妄想狂の原因は彼の蒐集した書物にあるから、これを焼き捨てなければいけないとい....
「方則について」より 著者:寺田寅彦
ような考えはある意味において甚だ危険である。往々考えが形而上的に走り、罷り違えば
誇大妄想狂となんら選む所のないような夢幻的の思索に陥って、いつの間にか科学の領域....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
西村家にも不安な血があった。恭一君の伯父も、次兄も常人では無かった。一種の癇癪と
誇大妄想とがあった。しかしこの二人の妄想家は気魄と潔癖と学才とがあって、卑しいと....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
実際はヘタな武道家はテリヤのように神経質な人物が多いものだし、農村の屈強な人物に
誇大妄想や被害妄想が多いのは先程も申上げた通りである。だいたい百姓の酔い方は都会....
「三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
が……」 =暗転= 笠松博士には、前々から、観念構成|虧欠症性の微弱徴候と、
誇大妄想狂的精神欠陥とがあった。併しながら博士をして、外科医術の研究に躍起の努力....
「友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
に、何と私の旧友達(主に哲学者達)は、沢山本を書く習慣を得たことだろう。もし私が
誇大妄想狂ならば、私のいないのを見すまして、この時とばかり著述をやり出した、と考....