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誉れ
「誉れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
誉れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
書画屋さんである以上、書画屋という商売にふさわしい見識を見せるのが、おまえさんの
誉れにもなるし沽券にもなる。ひとつおまえさんあれを一手に引き受けて遺作展覧会をや....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
なんですが。 「芸妓にしたという素敵な玉だわ……あんなのが一人、里にいれば、里の
誉れ、まあさね、私のうちへ出入りをすれば、私の内の名聞ですのよ。……境さん、貸借....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
もありましょうが、おもに白絹へ、蝶花を綺麗に刺繍をするんですが、いい品は、国産の
誉れの一つで、内地より、外国へ高級品で出たんですって。」 「なるほど。」 ....
「迷信解」より 著者:井上円了
するにも日の吉凶ありと申すが、これにつき一例を挙ぐれば、「昔、大阪にて名医として
誉れ高き見宣といえる医師あり。ある人これに向かい、『灸をするに凶日と禁所ありとの....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
載せたりしたらもうおしまいだ。折角生前あれほど骨折って欧米に売り込んだ彼の家門の
誉れも水の泡だ。 これ程のスワンソン氏の物質的起伏も彼の愛妻である美貌のスワン....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
に退出した。 「さかしい乙女じゃ、やさしい乙女じゃ。独り寝の歌をささげたも、身の
誉れを求むる心でない。父の赦免を願おうためか。さりとは哀れにいじらしい」と、忠通....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
って、今はその名を記憶する者も少ない。黙阿弥や、菊五郎や、松助や、いずれも名人の
誉れを後世に残している。それに対して一種の感慨がないでも無い。 大岡政談の中で....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
郎博士『日本文化史序説』、高野辰之博士『日本歌謡史』等を推したい。いずれも名著の
誉れの高いものである。 中世というのは鎌倉時代・吉野時代・室町時代そして安土桃....
「城」より 著者:カフカフランツ
希望をもっていました。あの人は父を大いにほめあげることから始めました。父を組合の
誉れ、後進の手本、欠かすことのできない組合員と呼び、父の退職は組合をほとんど破滅....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
事だ。ともかく宝玉を飲んで死んだからあの人も定めて極楽に行かれるだろう」といって
誉れのように思って居ります。実に奇々妙々の風俗で、チベット国民が実に汚穢極まると....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
かれていた為めだろう。起き上ると、尋常に「今は之れ迄なり。真柄が首を取って武士が
誉れにせよ」と云った。 六郎、兄の式部に首を取れと云ったが、式部手を負いて叶い....
「おせん」より 著者:邦枝完二
時江戸女の人気を一人で背負ってるような、笠森おせんを乗せた嬉しさは、駕籠屋仲間の
誉れでもあろう。竹も仙蔵も、金の延棒を乗せたよりも腹は得意で一ぱいになっていた。....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
守といい塚原城の城主であった。 下総の飯篠長威斎に天真正伝神道流を学び、出藍の
誉れをほしいままにしたのは、まだ弱冠の頃であった。後諸州を周歴し、佐野天徳寺、結....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
……おのれ豊後!」 「お気を確かに! お気を確かに!」 「……一身の面目、家門の
誉れ、腹切って取り止めたわ! ……いずれの世、いかなる代にも、認められぬは名匠の....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
家の流派を研精し、一派を編み出し竹林派と申す。嫡男新三郎水没し、次男弥蔵|出藍の
誉れあり、江州佐和山石田三成に仕え、乱後身を避け高野山に登り、後吉野の傍に住す。....